片山家について
室町時代に世阿弥によって大成された能は、江戸時代に幕府の式楽(公式な儀式の音楽・芸能)として武士の芸能となりました。能楽師は武士と同等の地位を与えられたので、宗家は大名に準ずる扱いを受け、将軍のお膝元の江戸詰めを命ぜられました。観世流においては、宗家が京都から江戸に移った後、片山家が関西の観世流一門を取りまとめる家柄として重きを成してきました。京都には朝廷があり、片山家は「禁裏御能(きんりごのう)」と呼ばれる天皇が宮中で主催される能に奉仕をするという大役も受け持っていました。片山家は代々「九郎右衛門」を名乗っており、現在の当主は十世片山九郎右衛門です。
明治期に六世片山九郎右衛門と京舞井上流三世家元井上八千代が結婚して以来、片山家には能楽観世流と京舞井上流という異なったジャンルの芸能が共存し、四世井上八千代および片山幽雪(九世片山九郎右衛門)そして五世井上八千代と三代にわたり3人の人間国宝を輩出しております。平成8年より財団法人となり、その後、公益財団法人の認定を受け、現在は公益財団法人片山家能楽・京舞保存財団として能楽観世流と京舞井上流の普及、振興に努めています。
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公益財団法人 片山家能楽・京舞保存財団
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