3つの炭素骨格を軸に,それぞれの炭素原子に3つのフェニル基と1つのヒドロキシ基が結合している構造異性体を書きだすと考えやすいかもしれません。 8つの構造異性体のうち,第1級アルコールは3つ存在します。 骨格の炭素原子を左から順に1~3の炭素として説明します。 3の炭素にヒドロキシ基が結合しているとすると,第1級アルコールは次の3つの構造が考えられます。 ① 1の炭素に3つのフェニル基が結合している構造 ② 1の炭素に2つのフェニル基,2の炭素に1つのフェニル基が結合している構造 ③ 1の炭素に1つのフェニル基,2の炭素に2つのフェニル基が結合している構造 このとき,①と③は不斉炭素原子をもちませんが,②は2の炭素が不斉炭素原子となります。 有機化合物の構造決定の問題は時間を要する傾向があると思います。 東京工業大の化学の入試問題は120分で15題であることが多いので,1題あたりにかけられる平均時間は8分となりますが、 文章正誤の知識問題や計算問題を手際よく行う練習をし,有機化合物の構造決定の問題に時間をかけられるように工夫してみるとよいかもしれません。 ご質問いただきありがとうございました!応援しています!