”バイパス”なのに流れは良くならず…高架になって渋滞は解消する?岡山西バイパスを検証【岡山・岡山市】 (23/06/14

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今話題のニュースやネットで関心を集めたニュースを詳しく解説する急上昇ニュース。配信担当の堀さんです。
交通渋滞の解消を目的に、岡山市西部を縦断する岡山西バイパスを高架にする工事が6月11日に着工しました。このニュースをOHKでも取材しましたが、ネット上では、「渋滞解消は期待できない」というコメントもありました。こうした疑念の声はどうして上がるのでしょうか?
そこで今週のテーマは、「渋滞は本当に解消する?岡山西バイパス」です。
交通網を麻痺させる渋滞。岡山市西部を南北に走る岡山西バイパスも、日々、車の長い列ができています。このため、事故も多発。カメラの前でもあわやというシーンが。
この渋滞解消を目的に、道路を高架にする工事が始まります。
「実は、現在の岡山西バイパスは側道なんです。道路の間に広がる広大な空き地に、高架の本線が作られます」
岡山西バイパスは元々、側道と高架の本線の4車線で計画され、側道が13年前先に開通しました。高架の本線の工事は、6月11日、ようやく3・5キロの区間で始まりました。
この区間は国道180号、通称・新幹線側道、通称・旧2号という交通量の多い3つの道路と交差するため、渋滞が常態化。高架にすることで平均時速は時速16キロから60キロにスピードアップすると予想されています。
そもそもこの道路は、市内中心部への車の流入を抑え、渋滞を緩和する環状道路の一部として作られました。にも関わらず、なぜひどい渋滞スポットになってしまったのか?岡山国道事務所で聞きました。
(岡山国道事務所 堀口和希課長)
「大型の商業施設や市民病院が側道の開通後できた、沿線環境の整備が進んだ」
13年前の側道開通で交通の便が良くなり、沿線の商業施設が増加。北長瀬駅前には新しい市民病院もでき、道路の建設効果を上回る交通の集中があったと言えます。
バイパスとは本来、混雑を避け、車の流れを良くするための道路。渋滞スポットになったのは、側道だけが開通したからとみられています。
(岡山大学 橋本成仁教授)
「側道が出来て本線が出来ていなかったので、バイパスというより沿道の活動が活発になった」
橋本教授は、「沿道が目的地になってしまった」といいます。
一方で…
(岡山大学 橋本成仁教授)
「西バイパスにあれだけ交通量があるという事は岡山市中心部の渋滞解消に役立っているはず。都市全体のバランスが変わっている」
高架によって車の流れは変わるのか…ただ、完成時期は未定となっています。
改めて今回の計画を紹介します。
岡山市西部を南北に走る西バイパス3.5キロを高架にする工事が着工しました。これによって総社方面に向かう国道180号、倉敷方面に向かう通称・新幹線側道と旧2号の交差点が解消されます。平均時速は16キロから60キロになると見込まれています。
(森キャスター)
「渋滞対策したら別の場所が渋滞したなんて話もよく聞きますが…」
そうなんです。例えば、西バイパスが国道2号と交わる大樋橋西交差点は高架になって渋滞が解消しましたが、隣の古新田交差点が渋滞スポットになってしまいました。
一方、橋本教授がいうように市内全体の渋滞緩和には役立っているとみられます。
そこで今回のまとめですが、「渋滞対策はいたちごっこ。いい効果も悪い効果も広い視点で見ることが必要」です。

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