編み図実際図（前編）

この動画はJISの編み図の偶数段の反転を直して、編みやすくするための動画です。JISの編み図は偶数段が反転しており、棒針編みを編む人にとってはその読み方が苦労の一つになっています。（この動画は往復編み用の動画です。輪編みではございませんので、ご了承ください。）
また編み目記号も曖昧なもの、あるいは不足をしているものもありまして、勘違い、間違いのもとになっています。時代とともに気づいた不備は直し良いものを取り入れて、日本人の宝である所の編み図を使いやすくしていくことは、有意義なことと考えています。
実際図とは実際に編む図のことで、私は翻訳編み図、改良編み図とも呼んでいます。基礎本にも出ています。編み図を改良したからと言って、法により罰せられるということはないのです。JISは常に刷新と改良を目指して歩んで行くものですから、JISの編み図そのものは固定されていたとしても、その利用方法は各人の自由なのです。
実際には編み図を翻訳して編んでいる方は、世の中には大勢いるのではないかと思います。この動画の実際図の編む内容は、かぎ針を使った作り目、端編み、ガーター編み、ねじり目、かのこ編み、ブラックベリーの模様（トリニティステッチ）、伏せ止めでございます。記号の通りに編んで行きます。ただし奇数段は右から、偶数段は左から読み取って編みます。文章に直すとこうなっています。（私は作り目は段に入れていません。ご了承ください。）
作り目…かぎ針を使った作り目３２目
１段
表目３１目、糸を手前に持ってくるすべり目
２段
表目３１目、糸を手前に持ってくるすべり目
３、４段
１、２段の繰り返し
５段
表目３目、ねじり目、表目、裏目、ねじり目、裏目、左上３目一度と３目編み出し増し目（４セット繰り返し）、裏目、ねじり目　表目、裏目、ねじり目、表目２、糸を手前に持ってくるすべり目
６段
表目３目、裏目のねじり目、裏目、表目、裏目のねじり目、表目１８、裏目のねじり目、裏目、表目、裏目のねじり目、表目２、糸を前に持ってくるすべり目
７段
表目３目、ねじり目、表目、裏目、ねじり目、裏目、３目編み出し増し目と左上３目一度（４セット繰り返し）、裏目、ねじり目、表目、裏目、ねじり目、表目２、糸を手前に持ってくるすべり目
８段
表目３目、裏目のねじり目、裏目、表目、裏目のねじり目、表目１８、裏目のねじり目、裏目、表目、裏目のねじり目、表目２、糸を前に持ってくるすべり目
18段まで5〜8段の繰り返し
19〜22段1〜4段の繰り返し（表目31目、糸を表に持ってくるすべり目）
２３段
一段編む伏せ止め３２
説明…3目編み出し増し目は裏目表目裏目と編み入れますが、真ん中の目はかけ目でもいいそうです。ブラックベリーの模様は偶数段で編む手法もあるのですが、その場合はかぎ針を使う必要はないです。裏側の左上3目一度はコンバインドで糸を引き抜きますが、かぎで編むほどやり易くはないです。ただ人によってはその方が楽という人もいるかもしれません。
端編みというのは私が提案している編み方のことで、海外動画（トルコ）の直伝の形式から取り入れさせていただきました。編地の端（エッジ）の編み方が綺麗に揃うというもので、日本人の方で開示しておられる方もいますが、その方はイギリス式の形式で編んでおられるので、イギリス式の場合正直見ても良くわからないのです。それで同じ形式（直伝）のトルコのニッターの方から…。ただトルコのニッターの方のように上手には編めません。恐縮でございます。
文章に直す、に一部間違いがあり、修正しました。大変申し訳ありませでした。
ご視聴ありがとうございました。