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KAI NO TORA - A Tale of SHINGEN -
作曲:清水大輔(Daisuke Shimizu)
出版:株式会社スペースコーポレーション
[フルスコア+パート譜セット] item.rakuten.co...
[楽曲解説]
この作品は2009年甲斐市敷島吹奏楽団の創団30周年を記念しての委嘱により書き始め、翌年1月に完成した18分程の作品。
実はこの団体には昨年にも第20回定期演奏会を記念して書かせて頂きました。 タイトルは『空へ舞う蝶』、この作品では山梨の情景を題材にしましたが、今作では 山梨を代表する武将である武田信玄を題材にというご依頼を頂き構想をしました。
私は今まで『和』を題材にした作品を2作品書きましたが今回はその集大成とも言えるものになったと思います。曲は3楽章で構成され各楽章には副題が付いています。
『其の一・甲斐の虎』では武田信玄自身を描いた楽章で劇的、叙情的に幕を上げます。それは大河ドラマのようであり、これから始まる壮大であり壮絶な一生を詩的に表現しています。江戸時代から近現代にかけて『甲陽軍鑑』に描かれる伝説的な人物像で 『甲斐の虎』という異名を持ち、この楽章はその異名を副題に持っています。
『其の二・風林火山がはためき天下が動く、、、川中島の戦い』では1553年から1564年まで5回に渡って起きた壮絶な『川中島の戦い』を描写した楽章。11年間という長きに渡る戦を武田信玄自身の視点で描こうとしたため、単に戦いの描写ではなく精神的な部分、武将としての信玄、人間としての信玄の両視点から描いています。
『其の三・天と地と、、、大ていは 地に任せて 肌骨好し紅粉を塗らず 自ら風流』ではエピローグとなる楽章であまりに有名な言葉、『天と地と』そして信玄の辞世の句を副題に持っています。其の一で登場した武田信玄のテーマが再現され、更に『天と地と』、辞世の句を表現した楽想が現れその生涯を讃えるように曲は最高潮に盛り上がり幕を閉じます。
それでは武田信玄の52年の生涯を描いた音楽絵巻、どうぞお楽しみ下さい!
(清水大輔)