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常磐津「山姥」
西川扇三郎を偲んで、常磐津「山姥」をアップさせて頂きました。
平成3年11月20日 歌舞伎座
◆出演
山樵 西川扇三郎
山姥 西川豊千代
怪童丸 内山美紀
◆ストーリー
無念の死を遂げた坂田蔵人時行の妻は、足柄山の山中で
山姥となり息子の怪童丸(金太郎)を一生懸命育てていたが、頼光の家来の山樵に出会う。山樵が、怪童丸を父の家名をそのままに坂田金時として武士にしてくれると知り、自分の務めは終えたと自身は山姥となって「山また山に山廻りして 行方も知れずなりにけり」と姿を消します。
◆目次
00:00 開幕
00:19曲げたる肱の高枕 実に一瓢の楽しみの 眠りを覚ます山颪
01:36山樵「山高うして雲行客の跡を埋む 君命受けてこの日頃 斯くと山賤と態を変え 深山幽谷嫌いなく 往なり次第の気儘酒 眠け覚ましに ドリャ一杯やるべえか」
02:29酒量りなき盃に 注げば映ろう星の影
03:28山樵「アアラ怪しやナ、客星ここにたんだくなし、我が盃中に影さすは、さては一定人傑の、この山中に有りという、天の知らせか何にもせよ、奇異なる事を見る物じゃナア。ハハアこれで読めた。心当たりは山住の、女が連れるいつもの小僧、ドリャ一服喫んで待つべえか」
05:55 錦の袂引き変えて 木の葉衣を露霜に
07:15 染めてあげろの山姥と 人や岩間の苔清水
08:24 心細道たどたどと杖を力に歩み来る
09:24 山樵「オオ阿母、今日はまだ逢いませぬの」
09:35 山姥「オオ山賤の斧蔵殿。また焚火の御馳走しましょうかいのう」
09:48山樵「それは忝ねえ。時に小僧はどうしましたな」
09:58山姥「さればいの、後の麓まで連れ立って来ましたが、大方猪猿を相手に、相撲がなとっていましょうわいな」
10:23 山樵「そりゃ危ねえ。早くここへ呼ばっせえ、呼ばっせえ」
山姥「ほんにマア、おとましい事ではあるぞいのう」
10:43 アアおとましとかこち言 それと見付けて
11:06 山姥「あれあれ御覧じませ あのような大きな石を弄んで
怪我でもしたらどうしょうと思やるぞ 道草も程がある コリャ怪童 怪童丸ヤアイ」
11:30 怪童「おーい」
11:54 神楽月とて片山里を 笛や太鼓で面白や
12:22 足の冷たいに草履買うてたもれ 子とろ子とろ
12:39 どの子が目づき あとの子が目づき
12:52 籠め籠め 籠の中の鳥は いついつ出やる
13:05 夜明けの晩に つるつるつるつっぺった
13:18 木の根笹原潜りくぐって ひょいと出たみどり子
13:36 山姥「早うおじゃいのう」怪童「アイ」 母を慕うて山道を 尋ね木咲の梅の花よき
14:00 怪童「かか おらこんな花折って来たよ」花うちしょうと振り立てて 悪戯盛りぞ愛らしき
14:28 山樵「ヤレ小僧 よく帰ってきたな」
山姥「よう戻っておじゃったのう サアサアいつもの通り おじ様へお辞儀じゃお辞儀じゃ」
14:57 怪童「かか様何ぞ下されや」
15:03 山姥「オオ、よう遊んでおじゃったその褒美に、この間からあっかのべべ 織って着しょうと思うてな 山路廻らぬその閑に 五百機立つる窓の内」
15:37 枝の鴬糸繰り綿繰り 織りて着せたる母のほんそ子 里へ下がれば里の土産は
16:33 でんでん太鼓にふり鼓 うつや空蝉のから衣
17:24 千声万声の砧に合わす鼓の拍子
18:55 面白や
19:05 怪童「サアこれからは馬事じゃ馬事じゃ」
19:12 山樵「ドレドレ 俺が好い物を貸してやろう この鉞刀を馬として」
19:25 山姥「母が囃してやりましょう」
19:39 月毛にあらぬ斧の駒 取るや手綱の凛々しげに
20:16 怪童「先のけ先のけ先のけろ」
20:40 山姥「お月様いくつ」
20:45 怪童「十三七つ」
20:52 山姥「お供はいくつ」
20:59 山樵「八十八つ」
21:05 山姥「ほんにそりゃ若いなあ」
21:24 母の胎内蹴破って 産所も産湯も山なれば
21:57 取上お婆に事を欠き 産湯の替わりに四方の赤
22:48 浴びせられたかどっこもかも
22:57 真赤くなって北嵯峨の 踊りくどきは
23:12 山樵「何と言うた」
23:22 おらが在所はな 奥山のててうちの
23:33 でんぐりでんぐり栗の木の 木の根を枕にござれ 抱いて転び寝
24:01 怪童「かか 乳呑もう」 乳呑みたいと足摺りは 頑是なき子の習いかや
24:26 山姥「これはしたりどうしたもの また山廻りの話をして 聞かせましょうわいな」
24:38 山樵「ナニ 山廻りの話 こいつは面白かろうわえ」
24:48 山姥「何のいなア 昔語りも恥ずかしい ありし姿もどこへやら 無明の瀧に髪洗い 若葉を見ては春を知り 妻恋う鹿の音を聞いて 秋と思うて深山路を あしたあしたの山廻り」
25:59 よしあし曳の山廻り、四季の詠めも色々に、
28:02 浮き立つ空の弥生山 桃が笑えば桜がひぞる
29:26 柳は風の鷹揚に、誰を待つやら小手招ぐ
30:38 霞の帯の辛気らし 締めて手と手の盆踊り
32:06 ななこの池に移り気の 恨み過ごしの梶の葉は
33:58 露の玉章落ち染めて
34:30 焦がれて濡らす袖の梅 つい騙されて室咲きの
35:24 梅の暦もいち早く 門に松立ちゃナア
35:58 対雛も出るかと思えば時鳥
36:23 菖蒲葺く間に盆の月 待宵過ぎて菊の宴
37:04 はや祝い月里神楽
37:25 ほんにほんに忙しき浮世も我も
37:44 白雪積もる山廻り山廻り
38:56 山樵「 先程より心をつけて窺うところ さては柔弱非力を恥じて 横死を遂げし
坂田の蔵人が妻忰 この山中に籠ると聞きしが もしや二人は」
39:26 山姥「いかにも その坂田の家を興さんと 山神へ祈誓をかけ 即ちもうけしこの怪童」
39:44 山樵「さてこそ我が推量に違わず 時行が妻忰よな 」
39:55 山樵「それがしは源家の浪士 三田の仕というもの さるにても女に稀なる志 その丹精に山神の加護 忰が勇力さぞあらん 力の程が見てえ見てえ」
40:32 山姥「こりゃ怪童 力の程が見たいとおっしゃる 必ず殿に負けまいぞ」
40:49 怪童「オオ、合点だ」
41:14 神変不思議の怪童丸 此方はあしらう勇力士
41:24 怪童いらって傍なる 松を根こぎに引き抜いて
41:33 にっこと笑って立ったりしは 人も恐るるばかりなり
42:03 山樵「松の根こぎ面白い。サア打ってこい怪童丸」
怪童「合点だ」打って掛かれば身を交わし
42:23 すかさず強気の力瘤 幹より腕の節くれて しっかと掴めばメリメリメリ
42:38 えんやえんやと捻じ合いしが
42:52 中よりふっつとねじ切って 左右へ分かれて立ったりしは
43:01 目覚ましかりける次第なり
43:15 山樵「力の程は見えた見えた 頼光公の家臣となし 今よりしては父が家名をそのままに 坂田の金時と名乗らせん。喜べ喜べ」
43:50 山姥「ハアありがたや忝なや コリャ怪童 今日から坂田の金時という侍になるのじゃが 嬉しいかや」
44:08 怪童「そんなら俺は侍になるのか 嬉しい嬉しい」山姥「嬉しゅうのうて なんとしょう」
44:24 山姥「さりながら 今別るればこの母は もう逢うことはならぬぞや 怪童ここへ」
44:48 怪童「アイ」夫の形見と見るにつけ そなたの大事さ大切さ
45:46 今日別るれば今宵より 母独り寝の閨の内
46:27 さぞ面影の懐かしかろ 頼光公へ御奉公
47:15 勤むる暇の明け暮れに
47:30 山姥「武術を励み立身せよや 必ず必ず人様に」
48:01 山姥が子と笑われな、
48:20 山姥「今別るるともこの母が」
48:30 そなたの影身に付き添うて なお行末を守るべし
49:05 とは言うもののこれがまあ 名残惜しや
49:33 いとおしやと抱きあげ抱き付き
49:47 思わずわっと一声が 木魂に響きて哀れなり
50:19 山姥「かくては果てじ怪童丸 お頼み申すは仕様 名残は尽きじ はやおさらば」
50:48 暇申して帰る山の 峯も梢も白妙は
51:21 源氏の栄え尽きしなき 守る神垣は妄執の雲の
51:41 塵積もって山姥となれり 山また山に山廻りして 行方も知れずなりにけり
◆Kan Nishikawa
Nihon Buyo professional dancer and Grand Master from Nishikawa-ryu school.
Kan Nishikawa was born on January 14, 1982 in Yokohama Japan. Raised by his Grand Master Senzaburo Nishikawa (Father) and Grand Master Sentoyo Nishikawa(Grand mother). He started to learn Nihon Buyo at the age of four and became Grand Master Kan Nishikawa at the age of 18. He is now performing at nationwide venues such as Kabukiza Theatre and National Theatre under the guidance of Grand Master Senzo Nishikawa(Living National Treasure)
Kan Nishikawa is teaching Nihon Buyo to many people including Geisha group at Shinjuku(Tokyo),Kashiwa(Chiba),Moriya(Ibaraki) and Aizu Wakamatsu(Fukushima).
He also instruct how to move or dance with kimono like Edo-era for TV/Movie shooting.