CIGS外交・安全保障TVー政策シミュレーションとは？その意義と目的ー

[@坂間利樹]

軍事シミュレーションや政策シミュレーションもいいけれど、今最も大切なのは、『経済・金融シミュネーション』ではないだろうか。 2023年は、米国において『バンクラン』から始まったことをお忘れではないだろうか。あの時一番心配されたのは、どれくらいの範囲に影響が及ぶのか、と言う事よりも、その『質の悪さ』にあったのではないだろうか。 あの時『バンクラン』に走ったのは、これまでの間に膨大な資金を融資で得た『あいてぃ関連』のスタートアップ企業であったと言われている。彼らは、融資で得た資金を元手に、今後の有望な成長産業に賭けたのだが、受けた融資をすべて何か『物』に換えたわけではない。融資された資金を『資金』の形のまま、『銀行口座』に積んでおいたと言われている。その『銀行』が、資金ショートを起こし始めた、という噂に直反応して、一斉に（しかも得意のIT技術を駆使して瞬時に）『銀行から資金を引き揚げた（これをバンクランという）』ために、銀行が『資金不足（？、銀行がぁ？）』起こしたが故のブザマであったわけだ。 では、何故そのような『ブザマ』が発生したのか？ それこそ『米国金融当局（ＦＲＢ）』の『無策』の結果だったのではあるまいか。つまり、『ＱＴ』の強行により、米国債の価値が目減りし、米国債を多く抱えていた銀行の『含み損』が増大し、以って『預金者の不安』を駆り立てた結果の『バンクラン』だったはず。 これは、まさに現代の国際社会なかんずく経済が抱えている本質的な問題の表面化といえるのではないだろうか。そしてこれは、い2024年現在、一応の『小康状態』を示しているが、これは『米国大統領選挙』睨みの小康状態で、基本的な『構造的な問題』は、何も解決しているわけではない。 そして何より、この『隠れた危機』こそが、現代国際社会に厚く覆い始めた『黒雲（戦乱）』の直接原因ではなかろうか？ 金融資産は、もちろん国際的には『様々な国家』の資産でもあるが、そのほとんどは『個人資産』だろう。そしてそれらは、『国債』や『社債』などの債券をはじめ、『株式』やら『ゴールド』やら『暗号資産』やら『コモディティ関連先物商品』などの『金融証券』の形で存在している。そんな中の『一部の金融商品』に価値の棄損が発生したならば、そこに置かれた資産は、他の資産へ逃げ込むことは自明の利であり、それが今日の『金融各資産』の『ぼらてぃりてぃ』を高めている要因にもなっているんだろう。 そして一番の問題は、何故このように『ドミノ倒し』的に各金融商品が『ぼらてぃりてぃ』が高まってしまったのか？ その最大原因こそが『通貨危機』にあるのではないだろうか。しかもそれは、米国ドルも例外ではない。否。むしろ米国ドルがそのすべての発生源ではないだろうか。 こうした『仮説？』を、ぜひとも『経済・金融シミュレーション』でその正体を・・・ もうやっているんだろうなぁ。日本の金融庁辺りは。でなければ、デフレ下に在る日本で増税するなんぞ、基地外沙汰だ。