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■管長日記「みめいこんとんに坐る」
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最後に一日のはじまりを整える、呼吸瞑想がございます。
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坐禅は十歳の頃から始めたので、かれこれもう半世紀坐禅していることになります。
いろいろと研究しながら、坐っていると、たった手を組み足を組んで坐っているだけなのですが、毎回大きな発見があるものです。
今回の臘八摂心もいろいろ進歩発見があったものです。
その気づきのひとつに、舌で上顎を支えるということの意味であります。
大法輪閣の『仏教聖典』に、お釈迦様の苦行の様子として次のように書かれています。
「その後六年の間、太子は日に一食をとり、また半月一月に一食をとり、足をくみ威儀(いずまい)を正して坐り、雨風電にもめげず、唯黙然として、恐れ戦き給うことはなかった。
或る時は歯と歯と噛み合わせ上顎に舌を引き付けて心を制え、恰も力の強い人に押し伏せられたように両脇から汗を流されたが、精進の心は退がず、正しい念は乱れないで、却って元気に満ちてその大きな苦に勇み立たれた。」
という一節があります。
ここにはっきり「上顎に舌を引き付けて心を制え」と書かれているのです。
舌で上顎を支えることが説かれています。
我々が読んでいる『坐禅儀』にも
「左右に傾いたり、前にかがまったり、後に反りすぎたりしてはならぬ、腰と脊(せすじ)と頭と項(くび)とを、それぞれ骨節が互いにささえて、その形を塔のようにせよ。
しかし、また身体をことさらに高くするために、むきに息をしすぎて落ちつかぬようではいけない。
かならず耳は肩に対し、鼻は臍に対して垂直になるようにし、舌は上の腭を挂え、上下の唇と歯を互いに合わせ、目は半眼に開いて居睡りをしないようにすることが大切である。
こうして禅定の境地に入ることができるとき、その効果は最高である。」
と説かれています。
筑摩書房の『禅の語録〈16〉信心銘・証道歌・十牛図・坐禅儀』から現代語訳を引用しました。
この『坐禅儀』にも「舌は上顎をささえる」と書かれています。
また注釈には、
「『中阿含経』巻二十の念身経に左記がある、
「念身を修習する比丘は、歯歯相い著け、舌は上顎に逼り、心を以て心を治し、治断滅止す。」とあると説かれています。
禅文化研究所の『新・坐禅のすすめ』にも円福寺僧堂の政道徳門老師が『坐禅儀』の講義を書いてくれていますが、次のように説いてくださっています。
「橫から見たときに、耳、肩、肘を通る線が大地に対して垂直になっている。
同様に、前から見た時に、鼻筋、へそを通る線が身体の中心を通って大地に対して垂直になっている。
舌は上あごの歯のつけね辺りに軽く押し当て
くちびると歯は一文字に結ぶ。 歯はくいしばらないように。」
とあります。
この舌で上顎を押すというのが大事だと最近教わったのでした。
『内田式 風船エクササイズ』(日貿出版)という本を出版された内田真弘先生に臘八の摂心の前にお越しいただいて指導してもらったのでした。
内田先生の『風船エクササイズ』には、
「舌圧の仕組み」として、
「舌圧とは舌を上あごにつける力のことです。
一般的には、 食べ物を咀嚼するために必要な力とされていますが、鼻呼吸や頭を支える構造としてもとても重要です。
舌骨からつながる舌をしっかり上あごにつけることで、首を支える胸鎖乳突筋や後頭下筋群などを助けることができます。」
と解説されています。
また「舌に頭を載せる」ということも説かれています。
それは「手のひらを使うことで、普段は見えない舌をイメージしやすくなります。
上あごに舌をつけた状態から、軽く上げた指先を舌先に見立てて、少しうなずくように頭を動かします。
手のひらに頭を載せるイメージで、舌に頭を載せます。
うまく載ると首や肩から無駄な力が抜けます。」
というのです。
舌で上顎を支えることで、首や肩のよけいな力が抜けるのです。
そして、より一層腰が立つ感じがするのです。
また風船を使うことで、腹圧をより一層感じることができます。
腹圧を感じると、どっしりと坐れるようになります。
そうして今年も午前二時の坐禅から修行僧たちと共に坐ることができました。
毎年のことながら、午前二時に坐っているのはいいものです。
さすがに早起きの私も、午前二時に坐禅をするのは、臘八のときくらいであります。
朝の読経が午前三時から始まりますが、臘八の間のみ円覚寺の修行道場では、その前の二時から坐禅をします。
この午前二時の何がいいかというと、夜だか、朝だかわからない、境目のない未明なのです。
この時には、いつも坂村真民先生の「みめいこんとん」の詩を思うのです。
「みめいこんとん」の詩を紹介しましょう。
みめいこんとん
わたしがいちにちのうちで
いちばんすきなのは
みめいこんとんの
ひとときである
わたしはそのこんとんのなかに
みをなげこみ
てんちとひとつになって
あくまのこえをきき
かみのこえをきき
あしゅらのこえをきき
しょぶつしょぼさつのこえをきき
じっとすわっている
てんがさけび
ちがうなるのも
このときである
めいかいとゆうかいとの
くべつもなく
おとことおんなとの
ちがいもなく
にんげんとどうぶつとの
さべつもない
すべてはこんとんのなかに
とけあい
かなしみもなく
くるしみもなく
いのちにみち
いのちにあふれている
ああわたしが
いちにちのうちで
いちばんいきがいをかんずるのは
このみめいこんとんの
ひとときである
(「坂村真民全詩集 第二巻」より)
朝と昼、明と暗、善と悪、是と非、有と無、すべての区別区分のないひとときです。
そのこんとんの中に、ただ腰骨がすっと立って、静かに息だけしているのです。
宮崎童安さんは「この息は神仏そのもののいのちである。
この息によってこの身は神仏とひとつに結びついている」と仰せになっています。
「なにもかも息ひとつぞとなりにけり この身このまま極楽浄土」という歌もあります。
この一呼吸だけで有り難い思いに充たされるのであります。
横田南嶺
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