Ⓓ洞察力:本質を見抜く力を鍛える

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Dr. Y

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Күн бұрын

氷山の一角という言葉があります。目の前に明らかになっている事柄は、全体のほんの一部分であり、実際はもっと大きなことが陰に隠れている場合があるという意味です。ですから、ものごとを見るときは、表立っていることだけではなく、その裏側には何があるのかについても考えてみる必要があります。
 例えば、政治の汚職や不正行為、犯罪行為などが明らかになった時に、今回は、たまたま表に出たけれど、これはきっと氷山の一角に過ぎないのだろうと予測できる訳です。
 ゴキブリを1匹見つけたら100匹いるという通説があります。ゴキブリは集団行動をとる生き物であること、雌の産卵の頻度と卵の数から計算すると、確かに家の中で1匹見かけたら、少なくとも数十匹~数百匹潜んでいると考えられます。
 このように、自分の目で確認できる表面的な情報の裏は、様々な多くの問題が潜んでいる可能性があります。
物事の本質を見抜く力のことを洞察力といい、洞察力が優れている人は、目には見えない様々なリスクを予測しながら、予測外の事態にも備えて、適切な対応を行うことができ、様々な場面で高い能力を発揮することができるのです。本日は、本質を見抜く力(洞察力)の鍛え方について、お話ししたいと思います。
 ビジネスであれ友人関係であれ、社会の中で堅実に生きていくためには、自分の周りに起こる出来事をじっくりと観察するだけでなく、奥に隠された物事の本質を見抜く洞察力を磨くことが不可欠です。
そのためには、目の前の出来事を単にじっと眺めているだけではなく、問題意識を持ちながら、細部までしっかりと観察し、自分の感じた印象の真偽を科学的な頭で検証しなければなりません。
 科学的な頭とは、仮説演繹的思考法(アブダクション)のことを指します。つまり、身近なある現象をしっかり観察することにより、そこから仮説を導き出し、導き出した仮説でもっていろいろ予測をし、その予測が正しいかどうかを検証することです。
 もしも私たちの認識が正しいとしたら、こうなるはずだ。しかし現実にはそうでないケースが見られるので、実際は私たちの今までの認識とは異なるのではないか?そのような疑問を抱き、反証を繰り返す過程が大切なのです。
 実際に私たちにとって必要となる洞察力は大きく2つのタイプに分けられます。①偽物(イミテーション)を見抜くための洞察力、そして②潜在的リスク(氷山の一角)を見抜く為の洞察力です。
●偽物(イミテーション)を見抜く為の洞察力
多くの人達が利用する商品やレストランなどの評価は、ネット上の口コミやレビューから様々な情報を得ることができます。しかし、俗にやらせ(さくら)レビューと言われるような、意図的で偏った意見もありますので、そのような評価を鵜呑みにすることは避けるべきであり、多くの評価を見た上で、自分で判断しなければなりません。
プランド品や宝石などを見抜くためには、しっかりと知識を身につけ、多くの経験を積み、専門家と言われるくらいの目利きになる必要があります。
 目の前にいる人が、信頼できる人なのかどうかということは、「その人がどのような言葉を口にしたのか?」ではなくて、「その人がどのような状況の時にどのような行動をとったのか?」ということで、評価しなければなりません。口先だけで行動を伴わない人間は偽物であり、言行一致する人は本物と言えます。
●潜在的リスク(氷山の一角)を見抜く為の洞察力
労働災害の分野にハインリッヒの法則というものがあります。ハインリッヒ氏が提唱した経験則で、1件の重大な事故・災害の背後には、29件の軽微な事故・災害があり、その背景には300件の異常があると言われており、問題が発生した際には、偶然に起こったのだろうと目を瞑るのでなく、このようなアクシデントは決して珍しいことではなく、今後も同じようなことは起こり得ると予測し、しっかりと対策を練らなければならないと考えるべきなのです。
 ここでどのように洞察力を働かせるかという具体例をお示しします。人間は外見を取り繕うことができる唯一の生き物なので、本質を見抜くことはとても難しく、騙されやすいものです。目の前にいる人を信頼して良いのかどうか?それとも信頼してはならないのか?ということを判断するために必要な、人間の本質の見抜き方について解説します。私たちが騙されやすい人間のタイプを①二面性、②無責任、③八方美人、④偽善者、⑤嘘つきの5つのタイプに分けてお話ししましょう。
①二面性について
 周りの人から嫌われたくないという思いから、人前では思いっきりの笑顔を作り上品な素振りをします。心の中では「そんなことは無い」と否定的な意見を持ちながらも、それとは裏腹に、口先だけで「ごもっともでございます」と笑顔で話します。しかし、家に帰ると人から嫌われたくないというブレーキが効かなくなり、本性を現してわがままで横柄な態度を取り、人の悪口を言い始めます。
②無責任について
 自分が口にした言葉や約束に対して興味が無いため、自分の発言内容を忘れてしまいます。それでいて、他人の言動には関心があるので、しっかりと覚えており、他人が約束を忘れた時には、自分のことを棚に上げて相手を非難します。
③八方美人について
 所謂YESマンと呼ばれる人達であり、周りの人達から嫌われたくないという思いが強く、やりたくない事でも頼まれると「やります」と答えてしまい、後で後悔します。八方美人は、個々で対応している時には、「ハイハイ」と答えるために頼もしい人だと思われるだけで、問題は発覚しませんが、賛成意見の人に同調し、反対意見の人にも同調するという曖昧な態度を取り続けると、大きな会議に於いては「お前は一体どちらの味方なのか?」公然と追求されると、皆んなの前で恥を晒すことになります。
④偽善者について
 本当に相手の幸せを願って何かを施すのではなく、相手から良い人だと思われ、感謝されたいという理由で何かを施す人です。施した結果、感謝されないと、酷い人だと言って腹を立てます。また、可哀想だからと言って情けをかけて何かを施し、相手が自立するチャンスを奪う人も偽善者の一つのタイプです。野良猫や鳩に餌やりをして、近隣住民に迷惑をかける人も自己満足タイプの偽善者なのです。
⑤嘘つきについて
 自分の立場を守るために、その場その場で適当なことを言ってはぐらかす人間です。相手を騙すつもりは無くても、その場を上手く切り抜けるために、ある事ない事を平気な顔をして話します。嘘をつく人は、周りの人たちも自分と同じようにはぐらかして生きていると考えているので、周りの人たちを信用せずに懐疑的に見ます。
 次に、貴方が出会った人を、信用して良いのか?それとも信用してはならないのか?ということを科学的な頭で考えてみましょう。
「もしも彼が信頼できる人だとしたら、このように行動するはずだ。でも、実際に彼はそのような行動をしなかった、だから信頼できない側面を持っている。」と判断します。このように、仮定を立ててそれを反証しつつ、吟味していくことになります。そして、いくら反証しようと試みても、信頼できないという側面が見当たらない時には、信頼に足る人間とは今のところ断定できないが、取り敢えず信頼できる人としてお付き合いして行こう!そう考えるのです。この姿勢が「批判的に受け入れる」という態度であり、堅実に生きるために必要な考え方なのです。
 入社試験の面接など、初対面の人を評価する時には、洞察力がとても大切になります。履歴書からの情報、すなわち学歴や職歴、免許や資格などから得られる情報はとても大切ですが、そこから得られる情報はその人の一面しか現していません。
 仕事のスキルが無いのに自分は優れていると勘違いしている人は、アピールがとても上手であり、生き生きとした表情で、如何に自分が優れている人間であるかを堂々とまくしたて、仕事への意気込みと、将来のビジョンなどを胸を張って売り込みますので、殆どの面接担当者はまんまと騙されてしまいます。
 逆に、誠実で責任感に溢れ、周りの人達に対して気遣いをし、テキパキと仕事をこなす有能な人材であるにもかかわらず、謙虚で控えめであり、自分をアピールすることをしないために、面接担当者からはできの悪いやる気の無い人間と評価されて、採用されないこともあります。
採用の面接に際しては、仕事のスキルと人間性の二つの側面から、相手をしっかりと評価する必要があります。
 仕事のスキルを評価する上で大切なのは、①自ら考えて行動できる人物なのか?そして、②効率的に仕事を進める能力があるのか?という2つのポイントです。
 頭を使って自分で考えて行動できる人は、仕事を任せても、不測の自体に際して臨機応変に対応することができます。しかし、指示待ち人間と言われ、普段から頭を使わずに行動している人たちは、上司から指示されないと動くことができず、自ら考えて動くことができません。
そして、効率的に仕事を進めることができる能力というのも、重要なポイントです。すべきことを確実に実行し、仕事を任せた時に、無駄なことを排除し効率的に仕事をする人は、とても役に立ちます。しかし、すべきことをせずに、しなくて良いことをするという、無駄が多い非効率な人もおり、時間ばかりかかり結果を出せない人もいますので、その点に関してもしっかりと見抜く必要があります。
 また、単に仕事のスキルがあるのかどうか?だけでなく、その人の人間性もしっかりと評価しなければなりません。果たして周りの人たちとの協調性があり、仲良くチームプレイができるのかどうか?強きに諂(へつら)い弱気を挫くような、出世狙いのご機嫌取りタイプの人間ではないのか?責任感を持って誠実に仕事をしてくれるのか?使命感を持ち会社の発展の為に尽力してくれるのか?そこまでも見抜く必要があります。
 そのためには、面接官が、仕事のスキルのみならず、仕事に対する意気込みや人生観までも浮き彫りにさせるような、的確な質問をすることが大切なのです。「もしも誠実な人間であれば、このような返答をするだろう!果たして彼はどのような返答をするだろうか?」このように、面接官と面接を受ける人間の知恵比べの真剣勝負が繰り広げられて初めて、本質を見抜くことができるのだと思います。
 本日は、本質を見抜く力(洞察力)の鍛え方について、お話ししました。
また、皆さまのお役に立てるようなお話をしたいと思います。
Dr.Yでした
#洞察力 #氷山の一角 #面接 #本質を見抜く

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