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宗次郎 on STAGE / 新宿厚生年金会館ライブ 1990
Produced by Sound Design Music
Ocarina : Sojiro
Guitar : Kazu Osawa
Bass : Kunio Oshima
Keybord : Kimihiko Shiraishi
Drums : Hirohumi Konishi
宗次郎のコンサートにおいて「もう一度聴いてみたい」というアン コール公演が多いということと、コンサート終了後もホールにいつもしばらくの間残るさんざめきは、自分たちが考えていたコンサートの展開の読みを見事にはずされたことへの快い興奮が生み出すものではないだろうか。 オカリナ=素朴な音とコンサート ――。楽器の特質上、どうしてもこの公式を携えて公演会場へ出かけるファンが少なくないのはいたしかたのないところだろう。だが、現実のステージにおける迫力と構成の多彩な点はどうだ。
一気にコンサートの雰囲気に聴衆をひきづり込む導入部。二台の和太鼓がふるえ、ミュージシャンの持つバチが躍る!めくるめくリズムの躍動に、聴く人すべてが我を忘れる瞬間だ。引き続いてたたみ込むように大ヒット曲「大黄河」の演奏におよんで、会場は完全に宗次郎サウンドの世界の虜にされてしまう。“動”に始まったコン サートは「こころ」の演奏に入り一転して“静”へ。興奮して忘我状態 にあった聴衆も我に還り、ここでホッと一息つき、自分の抱いていた宗次郎のイメージにたっぷりつかるというカタルシスを味わう。実に計算しつくされた心にくいばかりの構成といえよう。
アンデス地方のサウンド・フレイバーを感じさせる「チチカカ湖」。最後の「遙かなる渤海」に至るまで、どれひとつとして同じ曲調がないことが、最後までファンの集中力と興味をそがない理由にもなっている。 音楽エンターテイメントとしては、実に中味の濃いものというわけだ。 もちろん、こうしたコンサートの完成度は一朝一夕にできあがったものではない。その秘密(?)の一端を具体的に上げるとこうだ。宗次郎とミュージシャンは、本番を前に既に一回本番と全く同じようにリハーサルを行う。これはどこの会場でも例外なしに行っている。 あの素晴らしい演奏は、実はこのような厳しさの賜物であるということである。
アーティスト達が一曲一曲をチェックするのと同時に、音響や照明のスタッフも、リハーサルに添ってその会場に一番合った設 定はなにかを吟味して行く。宗次郎のコンサートに関して我々がたとえどこの席にすわっても耳に心地良い音で聴けるのは、このような事がしっかりと行なわれているからなのだ。本番が素晴らしければ素晴らしいほど、逆にその背後にあった努力がかすんで見えそうなだけに蛇足とは知りつつ書いてしまった。ともあれ、宗次郎のオカリナを支える手、指の動き、息づかいが鮮明に写し出される画面には、つい眼が吸い込まれてしまう。ステージ全体の美しさは本来ライブで楽しむべきものかも知れないが、こうした普段うかがえない細部の魅力にひたれることこそ、こうした作品の醍醐味だろう。皆さんも小さな笛からどうしてあのような美しく澄んだ音色が生まれるのか、と感心してしまったのではないだろうか。
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#NHK大黄河 #宗次郎 #オカリナ