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短編映画「泡れ」
出演 イマハシミハル
音楽 窪田希枝
監督 青野春樹
追記
僕は7年前、偶然にも東京を観光していました。
あれは確か靖国神社へと向かう横断歩道で、
それは突然とやってきました。
14時46分18秒。
地面が揺れ、信号機が揺れ、
建物から避難するため外には人が沢山いました。
みんな同時に、その場に立ち尽くしたまま
揺れがおさまるのを待つ。
揺れがおさまれば、鳴り響く消防車のサイレン。
ざわめき出す人々。
電車は止まり、夜行バスも運休。
とぼとぼと知人の家までひたすら歩きました。
そこら中、歩く人でいっぱいでした。
僕は自分のことに精一杯でした。
そんな中、テレビに映る現実を目の当たりにする。
津波で流される家々。高台へ避難する人々。波の音、叫ぶ声。
そこに映るすべてが同じ国で起きている。
この道が続く先にそれは起きている。
受け止めきれませんでした。
ましてや自分のことで精一杯で情けなかった。
実家に戻り、ニュースに釘付けになる毎日。
上京のために貯めておいたお金を募金したいと
両親に伝えたら止められました。
「自分が一人暮らしした時に、
本当にそのお金を全額募金できるのか。
お前は今実家にいて貯金ができてる」そう言われて。
僕が貯めていたお金は
貯めていたようで貯めてもらってたんです。
それはもう悔しくてお風呂で散々泣きました。
僕は何も出来ないんだから。
あれから7年。僕はこの映画を作りました。
それはもちろん作りたくはなかった映画です。
でも、作りました。
何も出来なかった自分が
ようやく自分の力で作品を届けることが出来るようになった今、
作らなくちゃって思いました。
この作品の撮影で初めて被災地に足を運びました。
何があったかもわからないくらい
辺りは工事をしているところでいっぱいでした。
どの車も砂埃で汚れていて。
それでも、
そこにいる人たちはとても温かくて優しかったんです。
僕には想像もできないほどの傷を負ったはずなのに、
笑顔がとても眩しかった。
僕らのほうが暗い顔をしていたような気がします。
人は強いんだ。
これからも僕らの日常に突拍子もなく襲ってくる。
いつだってそばにそれはある。
だからいつだって今を全力で生きていきたい。
ギュッとこの命を燃やし続けたい。
忘れることなく。
震災で亡くなられた方々の命達が
どうか安らかであってほしいです。
被災された方々の日常が1日でも早く
穏やかになってほしいです。
ぜんぶ無駄にはしません。
合掌。