自分用の備忘録 前提として熱力学的温度: T = ∂U/∂S を受け入れる。これは公理的なのが早い。 ここに、(とりあえず)沢山の粒子 N 個が入った箱がある。箱の中では、各粒子はエネルギー: E = +ε か E = -ε しか取りえない。 今、外部からの干渉で半分より多くの粒子が、E = +ε のエネルギーを持っている(反転分布)。このときにエントロピー S を増大させることを考える。 エントロピーが最大になるのは、E = +ε の粒子数と E = -ε の粒子数が等しい時である(なぜなら、S は、あり得る組み合わせ数の対数 lnWに比例するから: S = klnW)。ならば、S を増大させるには、E = +ε の粒子を減らして E = -ε の粒子を増やす必要がある。 S を増大させるため E = +ε の粒子は余分なエネルギーを光として外部に放出したりする(このときの光は量子的に色々あって位相が揃うので有用)。すると、全体のエネルギー U は当然減少する。 結果を眺めると、エントロピー S は増加して、しかし全体のエネルギー U は減少しているのだから、当然、熱力学的温度: T = ∂U/∂S は負になる⇒負温度の実現