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袋井市を中心に栽培されている高級ブランドメロン「クラウンメロン」が2021年、100周年を迎えました。新型コロナの影響など取り巻く環境は厳しいものの、生産者たちは様々な取り組みで乗り越えようとしています。
8月6日、袋井市のJR愛野駅南口にクラウンメロン100周年を記念したモニュメントがお目見えしました。「愛野駅」と「地元に愛されるクラウンメロン」をかけてLOVEの文字をかたどったSNS映えするものにしました。エコパスタジアムの最寄り駅でもあり、県内外から訪れる人にアピールします。
<温室農協クラウンメロン支所 中條文義支所長>「多くの人が訪れる所で国内及び世界中に発信できればと愛野駅に設置しました」
クラウンメロンはコロナ禍で贈答用の需要が減っています。苦境に立たされる中、生産者の組合は100周年の機会を生かしてPR策を次々と打ち出しています。クラウンメロンの特長の美しい網目模様を大胆にあしらったラッピングトラックです。「最高級マスクメロン輸送中」の文字も誇らしげです。さらに…。
<温室農協クラウンメロン支所 鈴木陽介さん>「7月末にセブンーイレブン限定で発売が開始されたクラウンメロンサワーです」
クラウンメロンの果肉をふんだんに使ったピューレで甘みや香りを引き立たせました。市場に出せない規格外のメロンを原料にすることで、生産者の収入アップを狙います。
<温室農協クラウンメロン支所 鈴木陽介さん>「コロナの影響で売り上げが下がっている。こういう時だからこそ色んな所に積極的に仕掛けていきたい」
コロナだけではありません。組合ではさらに大きな課題を抱えています。
<温室農協クラウンメロン支所 鈴木陽介さん>「中は今は何も作っていない状態になっています。生産者も高齢になり跡継ぎもいないということで昨年やめられた温室です」
クラウンメロンの組合員は50年前の850人から今は231人へと大きく減りました。生産者の高齢化や後継者不足が理由です。しかし、経験のない人がメロンづくりに挑戦するには壁があります。東京では一玉3万円を超す値を付けることもあるクラウンメロン。栽培には高い技術と経験が必要です。特に難しいのが「水やり」です。
<メロン栽培歴15年 中條友貴さん>「天気だったりメロンの様子を見ながら、メロンが欲しいだけの水、自分の勘。水かけが全てみたいな部分があるので、毎日のかけるタイミングだったりかける量だったりで全然違ってくる」
そこで組合では栽培技術のマニュアル化を目指し、まずはデータを取ることから始めました。
<温室農協クラウンメロン支所 中條文義支所長>「これが量り。土が乾いてくると軽くなる。水をかけると重くなるのをはかって数値化している。こういう天気なときはこんなふうに水をかけるんだよ、この時期にこんな水をかけるんだよとか、長年の勘と本人の感覚で水をかけているものをデータ化しようと」
経験豊富な4軒の生産者の温室にこのシステムを設置し、土の水分量のデータを温度や湿度、日射量などとともに記録します。今後、このデータをもとにマニュアルを作成し、経験や勘に頼っていた「水かけ」を誰でも最適なタイミングでできるようにします。
<温室農協クラウンメロン支所 中條文義支所長>「今から3年間くらいでこのシステムを確立させようと思っている。次の100年目指してここが永遠のクラウンメロンの産地になるように」
全国有数の高級ブランドメロンの地位を確立したクラウンメロン。課題を克服した先に新たな歴史が刻まれます。
8月19日 SBSテレビ「ORANGE」放送
#オレンジ6