そのいわゆる“ミックスボイス”のことでしょうけど。ミックスボイスとはいわば幻想みたいなものです。 地声筋に何かの裏声筋をのせている状態ですね。本当のミックスボイスとは何かというと面倒な話になりますし正解はないかもしれません。 ① 曰く、完全な地声100%と裏声100%から自在にコントロールできる声がミックスボイスである。 ② 曰く、ミックスボイスとは正しい発声を行うための訓練(で出す声)である。 ③ 曰く、ミックスボイスの日本語訳は声区融合であり、ボーカルフライ(超低音)、モーダル(低音=地声)、ファルセット(高音=裏声)、ホイッスル(超高音)の4つの声区のうちのモーダルとファルセットの声区の換声点を無くし、声区を融合した状態がミックスボイスである。 ①からすればほとんどの人のそれはミックスボイスではなく不完全なミックスボイスです。 ②で言わんとしていることも①と同様の水準ですが自在ではなくほぼすべての筋肉を行使することにより正しい発声を出すための訓練として出す声にすぎないというニュアンスでしょう。 ③最も基本的な声区融合(ミックスボイス)のとらえ方です。 そしてこれら以外の意味でミックスボイスを使う人もいます。声区の概念を増やして間にミドルボイス(=ミックスボイス)を投入したり。