@@Lyra-piano 日本の住宅事情では、ピアノはリビングルームに置くわけにはいかないですよね。アメリカでは、グランドピアノはみんなの目に入るリビングルームにドンと置くというのが一般的ですけど、日本ではどうしても練習室という雰囲気になってしまいますね。7.5畳だと、C3くらいのサイズは十分置けるのではないでしょうか。僕が昔習っていた先生は、6畳もないくらいの洋室にG3を2台置いてました。ピアノの前に座ると、もう壁すれすれで、後ろをすり抜けるのがやっとという感じでしたけど。 僕は、ヤマハもカワイも使っていたことがありますけど、20年近く前に中古で買ったヤマハのG3は、音がキンキンとして気に入りませんでした。ヤマハは概して音色が「bright」だと一般的に言われていますね。その次のピアノはカワイのRx2というものでしたが、こちらは、音色はヤマハよりは暖か味がありましたが、タッチが深いというか重いというか、ヤマハに慣れている友人たちはみんな違和感を感じたほどで、自分でもやや慣れが必要だったと思います。 今度はもっとよく調べて選択肢を広げた上で選ぶことにしたのですが、中古のスタインウェイという選択肢も確かにありましたけど、アメリカ製ピアノのあの太くて力強い音色よりも、繊細なヨーロッパのピアノにしたいと思って、スタインウェイとかメーソンは選択肢から外しました。 スタインウェイも、デザインだけ提供して日本のカワイが生産して比較的手ごろな値段で売っている「ボストン」というのがあるように、ヨーロッパの有名メーカーもそれぞれ、労働費の安いアジアとか東ヨーロッパで生産して手頃な値段にしているラインナップを出しているところが多いです。僕がちょっといいと思ったのは、ベヒシュタインが自社のパーツやデザインを使ってチェコの工場で生産する「ホフマン」というのがあって、試奏してみましたけど、なかなか良かったです。(チェコにはペトロフといういいピアノメーカーがありますね)でも結局僕は、艶のあるロマンティックな音色の「歌うピアノ」として知られる「エストニア」を狙って買いに行ったのですけど、試奏してみたら、イマイチ気に入らず、ドイツ製のシンメルに最終的に行き着きました。(100% Made in Germanyです。) グランドピアノは、サイズが大きければバスの響は暖かみのあるいい音になりますが、スペースとか予算の問題もあります。値段は機種によってものすごく差があるし、同じサイズでも機種によって音色は格段に違います。スペースに限りがあるけど、音色も妥協したくないと思えば、ややグレードの高い機種の小さいサイズを選ぶというのも選択肢の一つでしょう。1000万を超えるようなファツイオリとか、ベーゼンドルファーだの、ベヒシュタインだの、グロトリアンだの、高級ピアノは庶民には手の届かない存在ですが、機会があったら、そういうピアノに触れてみて、ピアノを弾く側にとってどう違うのか、体験してみるのもいいと思いますよ。日本では、ヤマハかカワイが一番一般的で手っ取り早いのでしょうけど(アメリカでも、ヤマハはどこにでも溢れています)、こだわろうと思ったら、選択肢はもっともッと広いですよ。