易しいスタンダード曲でも先人の演奏やジャズを聴いていない人は楽譜がなくては弾けない人がいる。要注意です。ポップ・ギタリストやポップ歌手の99%は楽譜が読ないと思う。ビートルズが曲を書いた(The Beatles wrote music)などと思っている人も99%いる。彼らは音楽を「録音」したのである。ポップ・ミュージシャンで楽譜が読み書きできるのはビリー・ジョエルやキャロル・キング、ニール・セダカくらいしか思い出せない。ビルエバンスやホーン・プレヤー及びピアニストたちはある程度初見ができるとは思うがあのような早いパッセージを初見で演奏できる人はいない。チャーリー・パーカーも楽譜が読めるのと彼が弾くパッセージとの関連性はないと思う。むしろ楽譜が読めない盲目のアート・テイタムを尊敬していたくらいです。マイルス・デイブスのようなちょっと楽譜が読めるからと言ってジミー・ヘンドリックスが読めないのに驚いていたくらい無知差を著しているのかそれとも自分が楽譜が読めることに誇りに思っているのか奇妙に感じる。ポール・マッカートニーは楽譜台を立てて指揮をしていたシーンがあるが今は開き直って楽譜が読めないことを白状している。パヴァロッティも先人のレコードコピーでオペラを勉強したのでソルフェイジができない。新しく作曲された譜面を渡されても歌えなかった。即興音楽と楽譜は無縁であると思う。それがいい例でエロル・ガーナー、ジョニー・ホッジス、レスター・ヤング、ビックス・バイダベックのようなバンドでもソロとして雇われているソロ・スペシアルリストは楽譜が読めない人が多い。私も下手ですがコミュニティー・ビックバンドに所属しているが彼らの気持ちがわかる。17世紀のシェイクスピアの名俳優には英語が読めなかった。コピー機もなければ台本は演出監督のみしか持っていなかった。ピックバンドの楽譜に沿ってジーン・クルっパ、フレディー・グリーンやワルター・ペイジやジョー・ジョーンズが忠実に楽譜に沿って演奏するとは信じられない。長くなってすみません。