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創業1767年からの今代司は、江戸から明治初期では、新潟港に寄港した北前船のために飲食業を営んでいたが、明治中期に入って沼垂(ぬったり)という町に蔵を構え本格的な酒造りをはじめた。旧・栗ノ木川は原料や製品の運搬に便が良いために、酒や味噌、醤油などの蔵が立ち並び、発酵食品の町として今代司酒造も然り繁栄した。そして、日本三大花街の一流料亭たちに鍛えられ、「今の時代を司る」というポリシーをもとに新潟清酒を代表する酒造メーカーとして君臨していた。
しかし、2000年になってディスカウントチェーン企業などが氾濫し、ワインや焼酎ブームの普及により、あおりを受けて倒産したが、2006年には「新潟のために残したい」という多くの人々の思いが結実され、その想いを純米清酒メーカーとして復活、今に至るストーリーとなった。現在の仕込みでは、純米清酒はアルコール添加を使わない全量純米仕込みを使用し、すっきりとさらになめらかな味わいを醸す淡麗辛口を追求している。
この並行複発酵法といわれる日本酒造りでは「麹で米のデンプンを糖化させ、それを酵母の力で、アルコール発酵させたもの」で、「一、麹(こうじ) 二、酛(もと) 三、造り(もろみ)」という行程が世界に誇れる醸造酒といえる。
この清酒行程ドキュメントでは、今年(2014年)の1月から9月までを取材することができた。九代目蔵本・山本平吉さん、杜氏・高杉修さんを筆頭に、今代司酒造への感謝の気持ちを伝える。