【朗読書】経つくえ 樋口一葉

朗読+読書＝【朗読書】は、朗読を聞きながら樋口一葉の作品を読んでいただく動画です。
（画質を720p以上にするとより文字が鮮明に見えます。）
「経つくえ」は明治25年（1892）10月、〈春日野しか子〉の筆名で山梨県甲府市の新聞「甲陽新報」に、7回にわたって連載されました。その後、明治28年に初出本文を修訂し、『文芸倶楽部』第6編に再掲載されました。
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動画の書籍は、昭和17年・新世社発行の『樋口一葉全集』第1巻です。これは、監修幸田露伴、責任編纂佐藤春夫、装幀木村荘八、扉意匠鏑木清方、題簽（書名の揮毫）は一葉の甥樋口悦という錚々たるメンバーによって世に出されたものです。
動画は、より読みやすくするために本文部分のみで構成しましたが、書籍では、下欄に以下の脚注が掲載されています。
＊柳暗花明の里＝陸放翁の「柳暗花明又一村」と田舎の春のけしきをいへるものを、柳花などの語あるにより転用して花柳界の意とせり。
＊闇黒になりぬ＝何が何やら見当がつかなくなったの意。
＊裃の肩ならべし＝同役同僚といふことを斯く。
＊東臺＝東京の上野なり。「ながす血汐の」云々は明治元年四月彰義隊の官軍に抗して交戦したる際、幕府に殉じて戦死せるをいふ。
＊待つとし聞かば＝小倉百人一首、中納言行平の「立別れ因幡の山の峯におふる」の下の句なり。古今集に見ゆ。
＊春雨一夜＝古句「これはこれはとばかり花の吉野山」によりて、一夜のうちに莟満開の意。
＊雪佛は…＝「つれづれ草」百六十六段に「春の日に雪佛を造りて、その為に金銀珠玉の飾りを営み、堂塔を建てむとするに似たり」云々とあり。
＊ある時は＝古歌、作者未詳。
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