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有為転変の人生を生き、五十九歳になった芸備五十万石の太守福島正則の前に、純粋な愛を訴える若侍と女中のふたり。一本の樫の古木の姿と到底理解しがたいふたりの有り様に、やがて正則は目が開かれていく。御正室さまが素敵です。
初出:昭和二十三年六月号『苦楽』苦楽社、青空文庫未収録
現在は新潮文庫『花も刀も』などで読むことが出来ます。
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◎主な登場人物
福島正則(ふくしままさのり)安土桃山・江戸初期の武将。幼少時から豊臣秀吉に従い各地を歴戦。芸備五十万石の太守
富井主馬(とみいしゅめ) 正則の扈従組の若侍
女中 主馬と密会する女
佐太兵衛(さたべえ) 正則と同郷の百姓の出で、今は正則の下僕を務める
保乃(やすの)側女で二女をもうける。
左京亮忠政/鳥居忠政(さきょうのすけただまさ)徳川氏の家臣。下総国矢作藩の第二代藩主、陸奥国磐城平藩主、出羽国山形藩の初代藩主。官位は従四位下・左京亮。壬生藩鳥居家初代。
夫人(牧野忠成の妹) 正則の正妻
◆註釈(文中の表記、意味などについて)
御館(おたち)お屋敷
癇癪筋(かんしゃくすじ)癇癪を起こしたときにこめかみなどに浮き出る血管の筋
高頬(たかほう)頬の高く突き出ている部分
密通(みっつう)夫婦でない男女がこっそりと肉体関係を結ぶこと
侍臣(じしん)主君のそば近く奉仕する家来。近侍
糺明(きゅうめい)罪や不正を糾問し、真相を明らかにすること
蛭(ひる)人や動物の体に吸いついて血を吸う環形動物
悪心(おしん)吐き気を催すこと。胸がむかつくこと
不義(ふぎ)特に、男女間の、道にはずれた関係
家法(かほう)家のおきて、しきたり
虎子(おまる)便器
草創期(そうそうき)新しく物事の始まった時期、初期。
叢林(そうりん)樹木が群がって生えている林
琅玕色(ろうかんいろ)翡翠の中でも最高級の翡翠が放つ暗緑色または青碧(せいへき)色
枯骨(ここつ)死人の朽ち果てた骨
霜雪(そうせつ)霜や雪
枯死(こし)木や草が完全に枯れること
孤峭(こしょう)ひとつ険しくそびえていること
頽齢(たいれい)心身の能力が衰えてしまうほどの高齢
虚礼(きょれい)うわべばかりで誠意を伴わない礼儀。形式的な礼儀
追従(ついしょう)他人の気に入るような言動をすること。こびへつらい
栄枯変遷(えいこへんせん)時の流れとともに栄えたり衰えたり、移り変わること
卓抜(たくばつ)他のものをはるかに抜いてすぐれていること
輾転反側(てんてんはんそく)思い悩んで眠れず、寝返りばかり打つこと
謁(えつ)身分の高い人に会うこと
豊家(ほうけ) 豊臣(とよとみ)家
詐称(さしょう)いつわって言うこと
疑惧(ぎぐ)うたがいおそれること
朽木(くちき)朽ちた木。腐った木
気色(きしょく)心に思っている事が顔に現れた、その様子。かおいろ
笑殺(しょうさつ)笑って、まるで問題としないこと
凱歌(がいか)戦いに勝ったときに歌う喜びの歌。かちどき
青史(せいし)《紙のない時代、青竹の札をあぶって文字を記したところから》歴史。歴史書
久闊(きゅうかつ)無沙汰をわびるあいさつ
上意書(じょういがき)主君のおぼしめしや命令を伝える書
譴責(けんせき)しかり責めること。不正や過失などを厳しくとがめること
大禁(たいきん)重い禁制。 厳しい法度 (はっと)
虐政(ぎゃくせい)人民をしいたげ苦しめる政治
忿怒(ふんぬ)激しい怒り・憤り
配流(はいる)流罪(るざい)にすること。島流し
「白(しろ)に着替える」日本では古くから、白い色は死を意味すると言い伝えられ、死に装束として白い着物を着用した
改易(かいえき)大名の領地・身分・家屋敷を幕府が没収し、大名としての家を断絶させて(取りつぶして)しまうこと
流謫(るたく)官位をおとされて、遠方に流されること
幽鬼(ゆうき)幽霊や亡霊を含んだ化け物のこと
反故(ほご)約束などを破ること、無かったことにする
ひこばえ 樹の足元から不定芽が生えてくること、またはその芽。一般には放置しておくと元の樹が弱るのですぐに切り取られる
震撼(しんかん)強いショックで震え動くこと
慟哭(どうこく)声をあげて激しく嘆き泣くこと
そしり 悪口。 非難。
喧噪(けんそう)物音や人声のうるさく騒がしいこと
騒擾(そうじょう)集団で騒ぎを起こし、社会の秩序を乱すこと
憂愁(ゆうしゅう)うれえ悲しむこと。気分が晴れず沈むこと
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By 田中芳典様
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