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2020年度 真岡キッズハーモニー委嘱作品
凜と咲く華たち / 片岡寛晶
The Dignified Flowers in Bloom / Hiroaki Kataoka
演奏:真岡 キッズ ハーモニー
Moka Kids Harmony (M.K.H.)
指揮:有馬 大志
第26回日本管楽合奏コンテスト全国大会 最優秀賞
第9回日本学校合奏コンクール グランドコンテスト全国大会 金賞
撮影:2020.9.12 宇都宮市文化会館 大ホール
2020年 春。 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、学校現場は混乱を極めていました。少しずつ教育活動の再開の兆しが見え始めた頃、伝えられたのは吹奏楽コンクール中止の知らせでした。「学校が再開したら早くみんなと練習がしたい」と、音楽を心の支えにして自粛を耐えてきたメンバーたちにとって、大きな目標の一つを失うことは、先の見えない暗闇の中に突き放されるようでした。私は「子どもたちにとってかけがえのないこの1年を、このままで終わらせてはいけない」という想いから、片岡先生に作品を委嘱しました。片岡先生はその想いに全身全霊をかけ、熱く応えてくださいました。この作品には、私の惚れ込んだ片岡作品の魅力が凝縮されています。作品全体を通して漂うムード、ドラマティックな展開、心に残る旋律、躍動的で情熱的なリズム …この曲の完成は、私たちにとって暗闇に差し込む希望の光そのものでした。
いつまた活動停止になってもおかしくないという綱渡りの状況の中、楽譜を頂いてから1ヶ月間という短い期間で集中して練習に励み、同年9月、中止となったコンクール県大会の会場でもあった宇都宮市文化会館にて録音を行い、10月には真岡キッズハーモニー主催のコンサートにて、無事に初演を迎えることができました。関係者のみの小さなコンサートではありましたが、誰かに音楽を聴いて頂けることが、どんなに嬉しいことかと再認識した大切な時間となりました。
この曲のタイトルは、片岡先生と私の2人で考えたものです。「子どもへの想い」から生まれた記念碑的作品ということもあり、片岡先生の御子息と私の息子の2人の名前から一文字ずつを入れさせていただきました。そして「華たち」には、どんな逆境にも負けることなく、それぞれの良さを輝かせて成長し続ける子どもたちの姿そのものを投影しています。この曲を演奏してくださる「大人」の方はご自身の子どもの頃を、そして現役の「子ども」の皆様は、今駆け抜けている自分たちの青春そのものを、この「凜と咲く華たち」に重ねて、純粋無垢な気持ちで音楽を楽しんで頂けたら幸いです。
真岡キッズハーモニー 有馬大志