語学の一番効果的な学修法は「正攻法」ではと考えます。正面玄関からノックするというか。発音の場合、矢張り、まず「音素」を、その生成メカニズム=調音場所(place of articulation)を中心とした音声器官の動きに着眼して習えば、大人にとっては習得しやすいのかなと想います。この点、今は口蓋図内の動きのアニメーションなどがネットで無料で出ているので便利ですね。この際に、各音素がどういう「理屈」で「創られている」かってのを視覚的、かつ自分で口を動かして、「納得」することが非常に大事だと想います。これがしっかりできていると、次の「音変化sound change」、つまりリアゾン、ウイークニング、アシミレーションなどは、自分で早めにしゃべろうと思えば、習わないでも自然とできます。かつ、これらを習う場合でも非常に納得できると想います(純粋に物理的な現象なので、例えばダークL,ライトLなどの微妙なやつも、人間の口蓋の構造で音素を早くスムーズに並べようとすると、意識しないでもそうなります)。コメントのご指摘のように、日本における英語との遭遇経験からは、「音」がとられてしまっている気がします。確かに、音を取り戻すためには、せっかくの義務教育なので、始めっからトータルに触れられるように、カリキュラムが組まれるべきだと考えます。 この次、まず、音素の習得を試されてください。それから音変化、並行してシャドーイングなどの総合練習。これら全ての工程に必要なのは、脳に音をレジスター(登録)させることかと想います。音素の練習は、顔の筋肉が疲れていたくなるぐらいなら、しっかりやれているという指標になります。