マレーシアに行ってきた！！【モノレール廃墟 #2】

マレーシアに行ってきました！第二回は、未だ世界最大のモノレール遺構を抱えて眠る都市、プトラジャヤおよびプトラジャヤモノレールの未成線ルートについてです。今回同市を訪問し、市内に点在するモノレールインフラの遺構群を散策してきました。
マレーシアでは2003年、自国のモノレールシステム Scomi SUTRAを用いてKLモノレールを開業させました。このモノレールの開発成功を受け、Scomi社（MTransを前身）では、インドはムンバイにも、ムンバイモノレール敷設の契約を獲得、KLモノレール建設の同時期には、このプトラジャヤにおいてもプトラジャヤモノレールの建設を進めていました。建設こそ開始されたものの、追加の建設費用の承認が取れず、2004年に建設が中断。以降、現在に至るまで工事が進んでいません。20年近くの月日が経った今、この建設途中のインフラの数々は、廃墟と言われても納得してしまうほどに、その外観も色あせてきています。
今回散策対象としたのは、建設途中のモノレール駅舎を抱えるプトラジャヤ・サイバージャヤ駅、さらにここから進み人工湖に掛かる、通称モノレールサスペンションブリッジへ。プトラジャヤには市の中心を貫くプトラジャヤ大通りと呼ばれる通りが配置されていますが、この地下にはモノレール用の大規模な地下トンネルが整備されており、市内にはこの地下トンネルに入るための、モノレールトンネルの入り口が4か所建設されています。今回はこの内、1号線の東側トンネル入り口を見てきました。最後は観光地としても有名なピンクモスクへ。ピンクモスクの手前、プトラジャヤ大通りの北側末端に位置するのがプトラ橋。この橋は、車道人道、モノレールトンネル、最下層はボート乗り場となっている三層構造橋で、この橋の支柱部には、未だに、中階層がモノレールトンネル（駅を想定）である事を示す看板が掲示されており、これを見てきました。
プトラジャヤ・モノレール概要
ルート名：Putrajaya Monorail、Monorel Putrajaya
1号線：17駅　全長12km
2号線：6駅　全長6km
プトラジャヤ市の造成に合わせて建設開始、2004年に建設中断