「商売は成功するものです。成功して初めて、ほんとうの商売をしたことになるのです。もしも、その商売が成功しないというのであれば、それはまさにその経営の進め方に当を得ないところがあるからだ、と考えねばなりません。時代が悪いのでもない、経済状況が悪いのでも、得意先が悪いのでもない。すべて、経営が悪い、経営者が当を得ていない、と考えるべきです。 だから、商売は時に損をしたり、また儲けたりするものだという考え方ではいけないと思うのです。たとえ世の中が不景気のときであってもよし、好景気ならさらによし、という姿でなければなりません。ほんとうの商売人、真の経営者というものは、不景気のときにむしろ向上発展の基礎を固めるものです」 by 松下幸之助