「娘がいないと段々実感してきたが信じたくない」関越道バス事故から10年 癒えぬ遺族らの悲しみ

7人が亡くなった関越自動車道のバス事故から29日で10年。遺族や友人が犠牲者に祈りを捧げました。
遺族：
「10年という年を考えるとあっという間というように思っちゃうんですけど、でもやっぱりまだ10年しか経っていないんだなという風にまた手を合わせて感じました」
10年前に発生した悲惨な事故。2012年4月29日、群馬県藤岡市の関越自動車道で金沢から東京方面へ向かっていた高速バスが防音壁に衝突しました。
原因は運転手の居眠り。乗っていた45人のうち7人が死亡、残る38人も重軽傷を負いました。
事故から10年、現場には遺族などおよそ30人が集まり、花を手向け祈りを捧げました。中には、当時17歳の一人娘・胡桃さんを亡くした石川県白山市の岩上剛さんの姿も。
岩上さんは現場の追悼式に参加したあと、白山市内にある胡桃さんの墓を訪れました。
岩上さん：
「娘が家にいないということがだんだん実感はしてきているんですけど、心のどこかで信じたくないという気持ちが今もずっとありますので、一日たりとも忘れたことはありません」
来ていたのは岩上さんだけではありません。27歳になった胡桃さんの同級生・前田さんです。
前田さん：
「毎年ここに来ると自然と涙が出てきて…やっぱり今でもまたどこかで会えるんじゃないかって。もう二度と誰も同じ目に遭ってほしくないと思う」
岩上さん：
「生きてたらこうなんやとか、考えるとつらいところもあるんですけど、10年経ったけど娘のことを忘れずに来てくれているのは感謝、感謝ですね」
悲しみは10年経っても癒えません。
石川さんLiveNewsイット　www.ishikawa-tv.com/minnano_n...
（2022年4月29日放送）
#関越道バス事故