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東京・渋谷区の表参道にある商業施設の屋上に、野鳥のシジュウカラが棲みつき、お祝いムードとなっています。棲みついたのは大手不動産会社がシジュウカラのために本気で作って設置した巣箱でした。
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ゴールデンウイークまっただ中の表参道の商業施設に、大きく打ち出されていた「営巣」の文字。施設をあげてお祝いムードに包まれているその理由は…
記者(東急プラザ表参道 東京・渋谷区)
「シジュウカラが巣箱から顔を出しています」
おなかにネクタイのような黒い模様がある野鳥シジュウカラ。ここでは2012年から毎年、屋上に木材で作った巣箱を設置。すると今年、2年連続でシジュウカラの定住に成功したのです。
巣箱を作ったのは、不動産会社です。“住宅のプロ”として…
東急不動産ブランドマネジメントグループ グループリーダー・眞明大介さん
「間取りは全てワンルーム型とメゾネット型で分けている」
素材にこだわるのはもちろん、シジュウカラが気に入る“間取り”も考えて3種類作ったといいます。その目的は“自然との共存”。表参道は、近くに明治神宮などもあり、都心の中では緑が豊かな場所です。そこで“都市緑化のバロメーターの1つ”ともいわれているシジュウカラを呼び込みたいと考えたのです。
訪れた人
「都会で人と動物が共存できる場所があるのは、非常にすてきだなと思います」
訪れた人
「渋谷って自然が多いので、渋谷のイメージにも合っている」
今、都心では街路樹が増え、エサがとれることから、シジュウカラの数も増えているのです。
東急不動産ブランドマネジメントグループ グループリーダー・眞明大介さん
「一緒に共存しているんだ、ということをご理解いただいて、少しでもそういうことに意識を向けてくださる方が増えたらな」
そんな、野鳥を守る取り組みは、春の訪れを感じさせる鳥でも行われています。
「あそこもほら、ツバメの巣」
埼玉県春日部市の道の駅には、たくさんのツバメの巣がありました。その数なんと、30個以上。
道の駅庄和 堀部直人主任
「近くに田んぼがあってエサが豊富なことと、(常に)人がいて天敵となるカラスとかが近づきにくいというのがあるみたいです」
オープンした約20年前から毎年ツバメが飛来してくるという道の駅。フンよけの板を設置したり、巣から落ちたヒナを戻したりと、この時期は毎年ツバメを守る工夫をしているといいます。
道の駅の利用者
「ツバメが巣作り始めちゃったら、早めに壊しちゃうところとか多い気がする。共存してるんだなって」
かつては“家に巣ができると幸せになる”という言い伝えもあったツバメですが、実は年々“数が減っている”といいます。
道の駅の利用者
「子どもの時以来かもしれない、こんなにいっぱい見たのは。家の周りで見なくなったなと」
道の駅の利用者
「ツバメあんま見ないですね。どういう所にいるのか全然わからない」
バードリサーチなどが全国約2300地点で調査した結果、20年間で、約6割まで減少。(1997年~2002年:1万4978羽/2016年~2021年:8987羽)
エサとなる虫の数が減っていることや、再開発によるビルの建て替えなどによって、ツバメの巣が作りにくい環境になっていることが原因だということです。
人の都合ですみかが奪われてしまっている、そんなツバメを守るため…
4月26日、山口市で取材していた森圭介キャスターが見つけたのは、タクシー会社に設置された大量のビニール傘。毎年この時期になると傘をつるし、ヒナが落ちないよう対策を続けているといいます。今では40個ほどの巣ができているということです。
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道の駅庄和 堀部直人主任(埼玉・春日部市)
「ツバメを目当てにしてくるお客様もいらっしゃいますし、ツバメを見て、今年も時期がきたんだなと思っていただけるということもありますので」
季節を感じ、自然を感じることができる野鳥。“共存”するための取り組みが進められています。
(2024年5月3日放送「news every.」より)
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