1896年12月、ブレイクリーが急死。その衝撃はスーザの感性を直撃し、不朽の名曲「星条旗よ永遠なれ!」へと昇華する。 休暇旅行先のナポリで電報を受け取ったスーザは、急遽帰米する為に英国で乗り継ぎ乗船したホワイトスターライン社の客船「テュートニック号」の甲板を歩きまわり、ブレイクリーの追憶にふけった。 船上にはためく星条旗を眺めていると、ありし日の熱きブレイクリーの思い出が甦ってくる。 シカゴの楽屋に、「スーザ隊長、自身でバンドをやりませんか?」と訪ねてきたデヴィッド・ブレイクリー。話してみると少々軽いが、パトリック・ギルモアのバンドやセオドア・トマス楽団のマネージャーもやっていたという、音楽への情熱だけは熱い男だった。スーザとブレイクリーは意気投合した。「俺は隊長のアメリカNo.1の音楽を中西部や南部の民衆にも聴かせたいんです。」「シカゴに来てバンドやりましょうよ!」しばらく考えてからスーザは答えた。「…ああ、わかったよデイヴ、やろう聴かせる音楽を。」 スーザは胸が熱くなった。彼の脳内では、あるメロディが醸し出され、繰り返され、熟成されていった。 12月25日夕、ニューヨークに入港すると、スーザはそれを一気に楽譜に書き留めた。“Stars and Stripes Forever!”「星条旗よ永遠なれ!」完成の瞬間だった。 そして、この曲は、すべての合衆国民への忘れ去られざるクリスマスプレゼントとなった。 なお、作曲から101年後の1987年12月、ロナルド・レーガン第40代アメリカ合衆国大統領によって、合衆国の公式行進曲に制定され、準国歌として、国歌” The Star Spangled Banner”「星条旗」と同等に取り扱うことが法律で定められた。
BZ, well done. But to understand the intensity of this march, listen to the barbershop version where the lyrics are all clear. This is as powerful as Battle Hymn of the Republic. This is really a hymn, not a march. kzbin.info/www/bejne/mqPFkmqtjL9orck