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0:05 はじめに(統合失調症、陰性症状とその対策)
0:38 統合失調症と陽性症状・陰性症状・病期
2:27 代表的な陰性症状
3:45 陰性症状への対策
7:05 まとめ
統合失調症は、急性期の幻聴や妄想などの「陽性症状」が有名ですが、むしろ改善後に目立つ意欲低下などの「陰性症状」が長期間生活に影響します。この陰性症状およびその対策について、精神科医が約7分の動画にまとめています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijo...
府中こころ診療所 fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
<はじめに:統合失調症、陰性症状とその対策>
統合失調症療養のコツ。今回は「陰性症状とその対策」についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
統合失調症では、幻聴や妄想といったいわゆる陽性症状が注目されやすいですけれども、特に急性期を越えてから注意が必要なのが、今回扱う陰性症状になります。
意欲の慢性的な低下というところなどが目立ちまして、生活などに困難が強く出ることがありますので、長い目で見たとき、この陰性症状は影響が強いので注意が必要になります。
今回はこの「陰性症状とこの対策」について見ていきたいと思います。
<統合失調症と陰性症状について>
まず、統合失調症とはということですけれども、これは脳のドーパミンの過剰・出過ぎなどが背景とされます「脳の病気」になります。
急性期には、幻聴や妄想などの陽性症状が目立ちますけれども、改善した後はむしろ意欲が減る・意欲減退などの陰性症状が目立つことが多いとされます。
この陰性症状ですけれども、意欲や感情など「本来あるはずのもの」がなくなったり減ったりする症状になります。
急性期の症状が落ち着いてきてからむしろ目立ちまして、かなり長い期間続きます。
そして、抗精神病薬の効果は限られている・限定的ということになります。
<統合失調症の病期>
ここで統合失調の病気の時期を少し振り返ります。
まずは急性期・混乱が強い時期ですけど、この時はいわゆる陽性症状、幻聴であったり、妄想であったり、そういったところが目立ちまして、いろいろ脳が敏感になって興奮したりすることもあるというところ。
ここにおいて先ほどの陰性症状は本来はあると言われますけれども目立たない、陽性症状が主にありますので、目立たないということがあります。
その後の休息期というところになりますけど、これは陽性症状が治まってすぐのところですけれども、ここでは落ち着いて過敏さがなくなる。陽性症状も目立たなくなるんですけれども、意欲の低下などの陰性症状がここで目立ってきます。
で、外から見るとあまり動けなくなったり、日々活動しないという状態になりまして、生活に差し障りが出ることがあります。
これを経て回復期というところになります。そこに至るまで、徐々に陰性症状が改善していきます。
ただ、これは0になるんじゃなくて、一部残ります。なので生活や活動は改善するんだけれども、統合失調症になる前と比べると少し困難が残ります。
<代表的な陰性症状>
代表的な陰性症状ですけれども、意欲低下(いわゆるアパシー)、感情の平板化、社会的引きこもり(以前は自閉と言いました)。この3つが代表的です。
まずは意欲の低下ですけれども、何もやる気が出ないというところでまず出てきます。
その上で何かをやってもすぐ疲れてしまって、なかなか集中が続かないというところが2つ目です。
その結果、日常のこといわゆる「セルフケア」、身だしなみであったり、お風呂であったり、そういったことが苦手になってくるということが出てきます。
2つ目が感情の平板化です。感情・喜怒哀楽が動きにくくなるというのがまず1つ目があります。
その上で外から見ると表情であったり、言葉の抑揚が乏しくなってくるという形で出てきます。
そして、3つ目としては何か言われた時の反応など、そういう対応や反応、機敏な反応が難しくなって、それがゆっくりになるということが見られます。
3つ目が社会的ひきこもりです。まずは人との関わりを避ける、一人でいることを好んだり、交流を絶ってしまったりすることがあります。
それと関連して外に出ることが減ってきます。
あと、会話を実際家族などした時に関しても「言葉が減る」というところは目立ちます。
<陰性症状への対策>
この陰性症状の対策ですけれども、基本的な方向は「無理はしない」その中で「徐々に動いていく」ということになります。
まず、無理はしないというところを見ていきますけども、動けない時に本当に無理をしてしまうと、いわゆる急性期の再燃のリスクがあるので、本当にこれは注意が必要というところ。
それと関連して周りから圧力がかかるということに関しては、結果逆効果になってしまいやすい。動けないばかりか再燃のリスクがあるということになります。
基本的に良くなるまでは時間がかかります。ゆっくり休養を土台としながら徐々に良くしていきますので、動けない時はしっかり休む、動ける時にちょっと動くということでやっていただけたらと思います。
ここを踏まえながら、徐々に動いていくということになります。大原則は、あくまで自分の意思で動きたい時に動いていくというのが大前提になります。
そして、体調を見つつ柔軟に量は調整する。やらなきゃいけないとかやる「べき」とかいう風にはしないでください。
そして不調があったらすぐ行った休養・休むというところで、調子が戻ったらまた動くということをしていただけたらと思います。
<自分で動く例>
自分でどういう風に動くかという例なんですけれども、まずは体を少し動かす、いわゆる散歩などをすることがあります。
あとは軽いものとしては、コンビニで買い物・最低限の買い物などをするということがあります。
そして、家のことを徐々に増やしていくというところ、これも無理せず、徐々に増やしていくということになります。
<サポートを活用する例>
もう一つ「サポートを活用しながら」徐々に動いていくということを見ていきますと、まず訪問看護をこういう時に導入することがあります。訪問・家に来る看護師さんと、こういう相談しながら一緒に散歩したりすることもありましょうし、どれぐらい動けるかを・どうやって動くかの相談をするということもあると思います。
続いて病院だと作業療法というのをやっていることがあって、そこに行くといろいろ頭を使ったり話したりすることを、スタッフがいる中でしますので、徐々にリハビリをするにはいい場合があります。
これと似たものとして、「デイケア」という日中通う、例えば9時から3時ぐらいまで通うものがあります。これも同じく活動をしていくというところすることがあります。
だんだん慣れてくると、いよいよ作業に専念するということで、いわゆる作業所というところに入って、やはりは作業を繰り返していく。それをリハビリとしていくということがあります。
<陰性症状への家族の関わり>
この陰性症状へのご家族のかかわりというところですけれども、やっちゃいけないのはいわゆる「High-EE」というような感情を強くぶつけてしまうということを控えていただけたらと思います。
特にこの陰性症状はなかなか長く続いて、かつ外から見るとなにか動いていないように見えますので、焦ったりしてしまってこう(High-EE的に)なりがちなんですが、そこをぐっと押さえて、冷静に対応していただけたらと思います。
その上での基本的な方針としては、まずはもう本人が動きたくなるのをじっくり見守るというところです。焦らせるというよりは見守るというところです。
その上でできたこと、動けたとか、そういうことがあったら、そこをうまく誉めるといいますか。そこをうまく拾っていくということは大事になってきます。
そして、こっちからアドバイスするというよりは、ご本人さんがいろいろ相談をしたいといった時に相談に乗れるような状態。そういった落ち着いた状態を作っていくというところが大事かと思います。
<まとめ>
今回は、統合失調症療養のコツ「陰性症状とその対策」ということで見てきました。
統合失調症は、急性期は幻聴や妄想などの「陽性症状」が目立ちますけれども、改善した後は意欲が低下するなどの「陰性症状」がむしろ主体になってきます。
陰性症状は前できたことができなくなるような症状でして、意欲の低下・感情の平板化・社会的ひきこもり、この3つが代表的です。
対策は「無理はしない」その中で「徐々に慣らしていく」ことになります。焦らず、休養を土台としながら、安定している時に徐々に活動を増やしていくということをしていただけたらと思います。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695)
#統合失調症 #陰性症状 #陽性症状 #社会的引きこもり #感情の平板化
【解説者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。