機械で測って正確にということばかりとらわれてはいけないと言いたいのでしょうか? でも、例示の二人の歌の表現力や訴求力は間違いなくトップクラス。また、May J.はクラシカルな発声法も対応できるし、森恵の安定した声量の圧は、表現力の幅を広げるのに、この上ない武器にもなりうる。 May J. の「Lovin' You」や、森恵の「世界」あたりは、代表曲にふさわしいのに、大型タイアップがなく、レコード会社が今一押しのリコメンドが足りずに、飛躍のチャンスを少し逸した感がある。 古川さんには、この二人とは違った捨てがたい味があるのも事実。 どんなに才能や実力があっても、「こうすれば大成して売れる」という確実な方法なんて実は存在せず、しかしひたむきに努力を積み重ねてゆく以外に王道はないだろう。