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新たな一歩!60歳から始めるパソコンライフ ある夫婦の物語
序章
佐藤義男(さとう よしお)と佐藤雅子(さとう まさこ)は、共に60歳で定年を迎えました。義男は40年間勤め上げた会社を退職し、雅子も専業主婦として子育てと家事に専念してきました。二人は、子供たちも独立し、長年の夢であった老後の自由な時間を満喫しようと心待ちにしていました。
しかし、新しい生活に踏み出す一方で、二人には大きな不安がありました。それは、今までほとんど触れたことのないパソコンを使いこなせるかということでした。周囲の友人たちがインターネットを通じて趣味を楽しんだり、情報を交換したりしているのを見て、自分たちもパソコンを使えるようになりたいと感じるようになりました。
ある日、近所の公民館で「シニア向けパソコン教室」が開かれるというチラシを見つけました。教室の案内には、「初心者大歓迎」「基礎から丁寧に教えます」と書かれており、義男と雅子はこれを機に挑戦してみようと決心しました。
「パソコンを覚えたら、もっと趣味の幅が広がるかもしれないね。」と義男が言えば、
「そうね、あたしも昔やってみたかった手芸の新しい技法とか、インターネットで探してみたいわ。」と雅子も期待を込めて答えました。
初めての教室の日、二人は緊張しながらも楽しみな気持ちを胸に、公民館へと向かいました。そこには、同じように不安と期待を抱えるシニア世代の方々が集まっており、和やかな雰囲気の中で授業が始まりました。優しい先生の指導のもと、パソコンの基本操作やインターネットの使い方を一つ一つ丁寧に学んでいくうちに、二人は少しずつ自信をつけていきました。
こうして、義男と雅子の新たなパソコンライフが始まりました。不安を抱えながらも、一歩踏み出す勇気を持ったことで、彼らの第二の人生は新しい可能性と出会いに満ちたものとなっていくのでした。