【演奏動画】涙のパヴァーヌ（流れよ、わが涙）｜オルガン便り＃9

1600年代、イギリスではリュートをこよなく愛した女王エリザベス1世のもとで、リュート音楽が黄金時代を迎えていました。リュートの名手であったジョン・ダウラントが書いた《涙のパヴァーヌ》は当時一世を風靡し、シルトや彼の師であったスウェーリンクをはじめ、多くの作曲家がそれをもとに作品を残しています。
涙がこぼれ落ち、悲しみが畳みかけるように押し寄せ、絶望の淵にある感情が音楽と共に非常によく表現された作品です。
どうぞお楽しみください。
《Program》
Melchior Schildt (1592/93-1667) : Paduana Lagrima
メルヒオール・シルト：涙のパヴァーヌ（流れよ、わが涙）
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流れよ、わが涙、なんじの源から溢れ落ちよ。
とこしえの追放を受けたれば、せめて我に悲嘆を許し給え。
夜の黒き鳥が自らの哀れな汚名をさえずる地、
その地にて我を独り惨めに生きさせ給え。
消え失せよ、むなしき光、二度と輝くなかれ。
いかな夜とて闇の深さに足るものか、
望みを捨てて残りの人生を嘆きに生きる者には。
光が明らかにするのは、ただ恥辱のみ。
わが苦痛が癒えることは決してあるまい。
なぜなら主の慈悲はとうに逃げ去って、
涙と、ため息と、うめきの声が、わが煩わしき日々から、わが煩わしき日々から、
すべての喜びを奪い取ったのだから。
いとも高き幸福の頂きから
わが宿命は投げ捨てられた。
恐れと、哀しみと、苦しみこそが、この身にふさわしき報い、この身にふさわしき報い、
そして我自身が希望するもの。なぜなら「希望」はとうに去ってしまったのだから。
聴け！　なんじら影、闇に住まう者どもよ、
今よりのち光を蔑め。
幸いなるかな、幸いなるかな、地獄にありて
このうつし世の悪意を知らぬ者たちは。
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「オルガン便り」では、オルガンのソロ作品を金曜の夜にシリーズで紹介しています。
パイプオルガンの起源は、紀元前までさかのぼり、長い歴史とともにたくさんの作品が生み出されてきました。
時代や国、地域を越えて、様式の異なるオルガン音楽の世界をパルナソスホールのオルガンの響きで、お楽しみください。
パルナソスホールオルガニスト　長田真実
演奏：長田真実（ポジティフオルガン）
照明協力：ステップ・ワン
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In “Organ Dayori”（Organ Letter）, we share the organ solo performances.
The origin of pipe Organ dates back to BC, and a great number of pieces has been composed in the long history.
Please enjoy the various pieces of organ music across the generations, countries, and regions.
Parnassus hall’s resident organist Mami Nagata
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長田真実先生、スタッフの皆様、おはようございます。先日、京都コンサートホールの探検ツアーで、ピアノ庫に据えたポジティフオルガンを間近に拝見致しました。音の風景等の動画をあげて頂きありがとうございます。皆様のご健康とホールの益々のご発展を祈念致しております。

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長田真実先生、スタッフの皆様、この度は拙いコメントにハートマークをつけて下さりありがとうございます。お体には気をつけてお過ごしくださいませ。