１−４）医師の回診の詳細：病棟看護（日勤帯の業務の流れ）

１−４）医師の回診の詳細
医師の回診とは？
医師が患者さんを一人ひとり診察し、病状を確認、治療方針を決定し、看護師や他の医療スタッフに指示を出すことです。これは、患者さんにとって、自分の病状を医師から直接説明してもらう貴重な機会であり、医療チームにとっても、患者の状態を共有し、適切な治療を進める上で重要なプロセスです。
医師の回診における看護師の役割
看護師は、医師の回診に同行し、以下の役割を果たします。
患者情報の準備:
バイタルサイン、検査結果、病状の変化などを整理し、医師に報告します。
看護記録や薬剤の情報を準備し、医師の質問に答えられるようにします。
医師の指示の確認:
医師の指示内容を正確に聞き取り、他の医療スタッフに伝達します。
処方箋の作成や、検査の依頼など、指示に基づいた業務を行います。
患者さんの状態の説明:
医師が患者さんに説明した内容を、患者さんに分かりやすく説明します。
患者さんからの質問に答え、不安を解消します。
治療計画への協力:
医師の治療計画に基づき、看護ケアを提供します。
患者さんの状態を常に観察し、変化があれば医師に報告します。
医師の回診で確認すること
患者の主訴: 患者さんが現在感じている症状や不調
病歴: 過去の病気や手術歴
家族歴: 家族に同じ病気の人がいるか
生活習慣: 食生活、運動習慣、喫煙、飲酒など
バイタルサイン: 体温、脈拍、呼吸数、血圧
身体所見: 聴診、打診、視診など
検査結果: 血液検査、画像検査などの結果
薬剤の副作用: 服用している薬の副作用が出ていないか
治療への反応: 現在の治療が効果をあげているか
患者の気持ち: 治療に対する不安や悩み
医師の回診の頻度
医師の回診の頻度は、患者の状態や病棟によって異なります。一般的には、入院直後や状態が不安定な場合は毎日、安定している場合は週に数回行われます。
医師の回診の注意点
患者さんのプライバシーに配慮する: 病室に入る際にはノックをし、許可を得てから入室します。
患者さんの目線に立って説明する: 専門用語を避け、患者さんが理解できる言葉で説明します。
患者さんの話をよく聞く: 患者さんの訴えを丁寧に聞き、不安を解消します。
チームで協力する: 医師、看護師、他の医療スタッフと連携し、患者さんのために最善のケアを提供します。
まとめ
医師の回診は、患者さん、医師、看護師が一体となり、より良い医療を提供するための重要な機会です。看護師は、医師の回診をサポートすることで、患者さんの安全とQOLの向上に貢献することができます。