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遠砧(手事)
宮城道雄作曲
本手・替手 箏二重奏
(本来、三絃、尺八含めての四重奏の曲)
楽譜の解説より
風のまにまに聞こゆる、砧が遠くなり、近くなり
錯綜する面白味が合奏により表してある。
昭和4年秋作曲(蛇足ながら、同年に「春の海」を作曲されています。)
解説の中にある砧(きぬた)とは、何か。から説明をします。
(正直、大人になるまで私も砧は、実物も、その砧打ちの音も聞いたことがなかったです。)
「冬の防寒のため布を準備するのに、木槌で布を和らげるために棒や杵などで打つこと物をいう。
麻・葛などの繊維はかたいので、 打って和らげる。女性の夜なべ仕事とされた。
キンっと冷えた透明感のある秋の夜長、遠くに聞こえるその音はものの あわれを誘う。」
砧の季語は「秋」
演奏前に「砧打ち」の音が気になり気になり、ひたすら砧を打つだけの動画を見ました。
同じテンポで打ち込む木の透明感ある音色に、思わず見入ってしまいました。
旋律は対位法のように、別々の旋律からなり、所々輪唱のような掛け合いがあり、
また時々点と点が交わるかのようにお互いの存在感を感じさせます。
※対位法とは、あるメロディ(主旋律)に対してもう一つのメロディ(対旋律)を付けていく作曲技術のことです。参考までに、現在の音楽は和声法(伴奏が和音で作られている)が主流となっています。
photo by satoko N
写真は秋の風景をあつめました。