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父島から北上を始めたにっぽん丸は、おがさわら丸のように直線的に東京湾入口を目指すのではなく、やや西寄りに伊勢湾を目指すような針路を取っています。
船長さんの説明によると、台風4号から勢力を落して本州の太平洋岸を進む低気圧が伊豆諸島を通過する為、海況が悪い場所を避けて遠回りしながら、海況が落ち着いた頃に八丈島三宅島近海を通過するようにするとのこと。
おがさわら丸が24時間で竹芝着なのに対し、にっぽん丸は38時間でレインボーブリッジ手前の青海ですから、遠回りや、わざとゆっくり航行したりする余裕がある訳です。
早朝、孀婦岩を右舷側の自室窓より遠くに確認出来ました。
にっぽん丸は西寄りに伊勢湾に針路を採って、鳥島からは離れていきます。
朝食の頃まではまだそれ程揺れていませんでしたが、お昼にかけて段々揺れがはっきりと感じられ、船体の軋む音も聞こえるようになってきました。
ただ、おがさわら丸に乗り慣れた身からすれば、波高3mは冬場なら当たり前ですが、この時期にクルーズ船に乗るお客さんにとってはちょっとつらい揺れかもしれません。
2デッキですら、廊下を歩く年配のご婦人は手摺に沿ってすぐ掴まれるように、時々ふらつきながら
歩いています、7デッキへ行ったら手放しで歩くのは私でも難しいかもしれません。
お昼過ぎに船長さんは針路を約90度、青ヶ島に向けて変針しました、すると揺れ方が少し収まったように感じました。
昼食時に2デッキのダイニングの窓から風下の右舷側を写した映像では、波はそれほどでもないように見えます。
食後の散歩に4デッキ回廊に上がったら、一部出入り口は風の為閉鎖されていましたが、回廊はぐるっと歩けました。
船は左舷後方から斜めに波を受けて進んでいて、船尾は多少上下しますが、船首は安定し、スタビライザーのお陰かローリングも殆どせずに一路青ヶ島へ向かっています。
波高は相変わらず3m近いと思いますが、斜めに波に向かって行くのと、斜め後ろから波を受けるのでは揺れ方が大きく違うということでしょう。
流石、二宮船長さんの読みどおり、ちょっとした揺れは午前中だけ、青ヶ島が近づくにつれて波も治まり快適な船旅が戻ってきました。