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マチの衰退~大雨被害~そしてコロナ…3度のピンチ乗り切れるか
感染拡大で大きな影響を受けている業界の一つが観光業です。大量のキャンセルに悩む宿泊施設の中で、逆境を生かしたプランで勝負するホテルがありました。
コロナ疲れにうってつけの思い切った作戦。驚きの内容とは…。
雪解けの進む大雪山。
旭川市から車で1時間ほど東へ。トンネルを抜けるとそこは…東川町の秘境、天人峡温泉街です。
観光客に温泉街の印象を聞こうと待ち続けますが…
荒川健太郎 記者:「人、いませんね…一人もいません」
9年前まで4軒あった温泉街の宿泊施設。
今では創業67年の「御やど しきしま荘」一軒を残すのみです。
御やど しきしま荘 水野 彰人 専務:「急に寂しい温泉街になってしまった。坂の中間地点の平屋は、昔ラーメン店や売店をやっていた場所です」
100年以上の歴史を持つ天人峡温泉。
ピーク時には40万人以上が訪れましたが、町全体の衰退とともに客足は遠のきました。
さらに…
記者:「道路が完全に寸断され、一部が川に流れだしています」
2010年の大雨被害。続く2013年には、観光名所・羽衣の滝が土砂崩れで閉鎖されるなど、深刻なダメージを受けました。
廃業したホテルの跡が残る寂れた街並みに。そして2020年…
鈴木 直道 知事:「危機的状況にある中で外出を控えていただきたい」
新型コロナウイルスの感染拡大。キャンセルは約50件に上りました。
御やど しきしま荘 水野 彰人 専務:「このままいくと、人が来なくってしまうのではないか…」
閑古鳥が鳴く温泉街に三度大ピンチが。果たして乗り切ることはできるのでしょうか…
"コロナ疲れ"にはチャンス!静けさを逆手にとった作戦で客へアピール
大雪山国立公園の天人峡温泉街で唯一、今も営業を続けるしきしま荘。
新型コロナの影響で、客足はめっきり減り、3月は宿泊客がゼロだった日も一度や二度ではありません。
御やど しきしま荘 水野 彰人 専務:「出かけたくても気持ち良く出かけられないというのがあるので、私たちができることを考えていた」
コロナ疲れの社会で何ができるのか…
御やど しきしま荘 水野 彰人 専務:「こちらになります。夕食朝食ともに専用個室で食べられるプランを作った」
普段はレストランで提供している食事を、専用の個室で用意するだけ。
簡単な取り組みですが、寂れた温泉街ならではの特権を生みました。
温泉街に足を運んだ瞬間から出るまで、従業員以外に出会わないことも。
コロナ疲れにうってつけのプランです。
荒川 健太郎 記者:「豪華な食材をひとりでぽつんと食べると、お忍び旅行感が強いです」
3月中旬から始めたこのプラン。これまでの利用客は10組ほどしかいませんが、寂れた温泉街にとってチャンスです。
静けさを求める人にも好評です。
札幌からの宿泊客:「ごろごろしに来た。生きていれば嫌なこともあるでしょ」
旭川からの入浴客:「マスクするのが苦痛。(Q一糸まとわぬ姿だが…)周り何もない、山に囲まれてるのでコロナにつかれた人は来たらいい」
御やど しきしま荘 水野 彰人 専務:「あまり食いつきはないが、いろんなプランを出して『営業しています』ということはアピールできたと」
5月には羽衣の滝の公開も再開される予定で、本格的なシーズンを迎える天人峡。
静かな温泉街は、客の足音が聞こえてくるのをひっそりと待ち続けています。