「国宝展」解説！㉞本阿弥光悦《舟橋蒔絵硯箱》(国宝 江戸時代 17世紀 東京国立博物館)🌊複数素材の使用・大胆なデザイン・古典文学を基にしたデザインが特徴の、本阿弥光悦の影響下に制作された文房具容器

[@354e2]

この『舟橋蒔絵硯箱』の説明で一つ大きな間違いが有りましたので、 　訂正をお願い致します ◎　其は．中の向かって右端に有る窪みを“刀子”(小刀)を入れるとの説明でしたが、此は紙を重て穴を開け“紙撚”で閉じる為に使う「鑽」を納める窪みです 刀子には蒔絵の鞘で“合口拵え”に成って居るので、形も大きさも合いません 　知らない方々に『先入れ主』と成るような説明には気を付けてください 　大和文化館では国宝の笛筒も手にとって拝見致しましたが、出来れば此方の硯箱も“特別閲覧”にて手にとって拝見出来ればと思います

[@Art_History_Channel]

コメントありがとうございます。ご指摘の箇所については、鞘に納めずに刀子を収納したのではないでしょうか。いずれにしても同部分については、東京国立博物館の漆工室長・工芸課長を務められた荒川浩和氏は、《舟橋蒔絵硯箱》について「右内側に刀子入を刳っている」とされ（展覧会カタログ『日本美術名宝展』1986年、306ページ。）、その後もこの意見が受け入れられ続けています（ex. ①展覧会カタログ『江戸蒔絵：光悦・光琳・羊遊斎』（2002年、183ページ。）；②辻惟雄、泉武夫『日本美術史ハンドブック』（2009年、114ページ。）。また、やはり東京国立博物館の漆工室長・工芸課長を務められた小松大秀氏も「光悦・光琳系の作品」の特徴として、「左方に硯と水滴を配し、右端に刀子入れを刳った」造形を挙げておられます。（項目「硯箱」『日本大百科全書』（ kotobank.jp/word/%E7%A1%AF%E7%AE%B1-541909 ）以上の資料の内容を通説として採り、今回の動画でも箱の身の内側部分右端箇所については「刀子入」といたしました。

[@354e2]

@@Art_History_Channel では、東京国立博物館の学芸員の認識の誤りでしょうね 　鑽の柄は丸く細く造られ、鑽先は四角い“四目鑽”に成って居るので入りますが、 　刀子は刀の鞘のような形で、合口部分には金具が付いて居りますので、とても刀子が入るスペースではありません 　しかし、博物館や本での間違った見解が正式な説明に成って居るので有ればしかたのないことですので、 　これ以上のやり取りは今後遠慮させていただきます 　国立博物館に行った折りに、私から“特別閲覧”でその辺りの事を直接学芸員に話して置きますね

[@azukibou]

@@354e2 特別閲覧というのは何ですか？この国宝の硯箱を手にとって見ることが許される閲覧方法があるのですか？興味あります。

[@354e2]

博物館などに手に取って見たい所蔵品を何点(1～3点)か申し込み、期日指定にて担当の方(学芸員ないし館長)立ち合いで手に取って見る事が出来ます 　私は今迄、刀剣や国宝の笛筒など沢山手に取って拝見させて頂きました 　お陰様で大和文化館の成瀬館長様とも長くお付き合いさせて頂きました

[@354e2]

追伸 　今迄も色々な学者先生方と色々とお話をさせて頂きましたが、実際に造った事が無い為とても頭が固く、知識と思考だけで結論を導き出そうとする傾向に有って、実際に試すこと無く結論付けて自分の中で納得したり結論づける方々が 多くおられました それに比べて人間国宝の隅谷先生に千家十職の先代大西先生 · 永楽先生も近左先生も皆さん謙虚で色々な事を手取り足取り教えてくださり、分からない事は一緒に成って考え、実際に試しては答えを探してくださいました 　私は何時も学者先生の説には、自分でも考えてみて納得出来ない事は疑ってみて自分で実際にやってみる事にしています 　これらは自分の仕事にも製造過程や趣味で役立っています