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近松物語 1954年製作
監督 溝口健二
出演 長谷川一夫 香川京子 南田洋子 進藤英太郎 小沢栄太郎
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/ 古典邦画集pd
近松門左衛門作の人形浄瑠璃の演目『大経師昔暦』(だいきょうじ むかしごよみ、通称「おさん茂兵衛」)を下敷きにして川口松太郎が書いた戯曲『おさん茂兵衛』を映画化した作品である。脚本は、近松の『大経師昔暦』と、同一事件(おさん茂兵衛参照)を題材にした西鶴の『好色五人女』の「おさん茂右衛門」の二つを合体させたものである。
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溝口健二監督の代表作の1つ。
江戸時代の京都。不義密通の疑いを掛けられた一組の男女が、真実の愛に目覚めていく逃避行ドラマ。
「死ぬのは嫌や! 生きていたい! 茂兵衛!」
男女の純愛を許さない厳しい現実。これでもかというほど追い込まれる悲劇なのに、ハッピーエンドにすら思えた。
主演二人が輝いている。端正な顔立ちの長谷川一夫と奥ゆかしい美しさを持つ香川京子。キスシーンはないが、二人の抱き合う姿はとても色っぽかった。水溜りを渡るときのおんぶの仕方が巧妙。ラストシーンの何とも言えない表情が味わい深い。
古風な関西弁が聴いていて心地良かった。
光と影。モノクロの映像が綺麗。特に琵琶湖を船で渡るシーンの美しさには息を呑む。
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江戸時代の京都四条烏丸、暦の発行を専売する大経師屋が舞台。
手代の茂兵衛は主人の妻おさんに、実家の窮状を救うために内緒で金の工面をするようお願いされる。「主人の妻を救うことはこの店を救うこと」と引き受けるのだが、主人にバレてしまう…というお話。
音楽はなく、拍子木・笛・三味線・太鼓の音。映像も、二階建ての立体的な構造の商家内部、きちんと眉を剃ってお歯黒をした女性たち、京都だから全員関西弁…とこだわりぬいている。日本文化に外国の方は驚いただろうなぁ。
長回しやロングショットといった撮影手法は、世界中の多くの映画に影響を与えたらしい。
ストーリーも世界に誇れる悲劇で、終盤のお父さんとのやり取りが泣けます。
高度な為替システムがあるけれど、大きな街道しか道がないから逃げられない、命より大事な主従関係…という江戸時代の特色が良く出ている。
主役の長谷川一夫がちょっと香川京子に比べてお年を召してるのが少し残念かな。まぁスターだから仕方ない、
最後の使用人の表情の説明はいらなかったな…そこは役者の見せ所だし。
会話は現代風で分かりやすいが、古い映画に共通するフィルムの劣化で音がぼやけて聞きづらいのが残念(最近デジタルリマスター版が出たらしい)
現代ではスッとわかりづらい言葉もあるが、大まかな流れは分かる。これから世代が進むにつれ、どんどん理解できなくなるんだろうな…。
(ギリギリわかった)
身代(しんだい)、ご内儀(ないぎ)、詮議(せんぎ)、所司代、高札(こうさつ)、堅田・日田(滋賀の地名)
(調べてわかった)
大経師(だいきょうじ)、陰経師(いんのきょうじ)、初暦(はつごよみ)、御家様(おいえさま)、重ねて四つにする、闕所(けっしょ)、日吉様(滋賀の日吉神社)、切戸の文殊(=京都宮津の知恩寺)