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国産の蒸気機関車で最も古く、熊本〜鳥栖間の運行を現在も続ける「SL人吉」。車体の老朽化などから3月で現役生活に終りを告げます。乗車ツアー最終日の鳥栖駅には別れを惜しむ人の姿がありました。
【ツアーの乗客】
「とても素敵でしたよ、音もいいし熱気がすごかったです。もったいないですよね、もっと走ってほしいです」
灰色の煙と石炭の匂い。そして蒸気が漏れだす独特な音が特徴の「SL人吉」。
1922年に製造され現在101歳。
「SL」と呼ばれる国産蒸気機関車の中で、運行を続ける最古の蒸気機関車です。
しかし、SL人吉をけん引する58654号機の老朽化や部品の調達や整備を担う技術者の減少などからおととし10月、今年度いっぱいでの引退を決めました。
多くの鉄道ファンから別れを惜しむ声が集まったため、JR九州は予約制の乗車ツアーを企画、2月16日、その最終日を迎えました。
【リポート・堀竜泰】
「来月引退を迎えるSL人吉が今鳥栖駅に到着しました」
熊本から鳥栖までかかった時間は2時間以上。
長旅を終え終点の鳥栖駅に降り立った約90人の乗客は10分間と短い停車時間で一斉に記念撮影をしていました。
【東京から】
「そんなに古い感じはないなとは第一に思いました。古きものが段々なくなってしまうのはちょっと寂しいというのはありますね」
【大分から】
「今後もずっと走ってほしかったですけど色々人件費とか整備とかで引退せざるをえないと聞いたのでほんとうに残念です」
「ちょっと悲しいですね」
ホームには到着の30分前から待ち構える鉄道ファンの姿も…
【福岡県から】
「SL人吉を写真とか動画撮ろうかなと思って来ました」
Q.「いわゆる鉄道の鉄ちゃんっていう」
「まあちょっとそこに足を踏み入れている感じですね」
Q.「撮っているやつをみせてもらえますか」
「先々週ですかね前回きたやつ」
2009年から熊本県の球摩川の渓流を抜ける肥薩線を走り続けた「SL人吉」。
2020年に発生した豪雨災害で肥薩線は被害を受け、現在は熊本・鳥栖間で運行を続けています。
本来のルートに戻る前に引退することについて熊本県の鉄道ファンからはこんな声も…
【熊本県から】
「もう一度やっぱり肥薩線を通るルートで走ってほしいですね」
予約制のツアーは終了しましたが、九州唯一の蒸気機関車SL人吉は週に数回の運行で鳥栖駅を訪れ、3月23日、熊本と博多を結ぶ最終便で惜しまれつつも現役生活に終りを告げます。