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日本音楽豆知識005
邦楽の三味線を,「三味線」というのに,沖縄のそれを,「蛇皮線」(じゃひせん)と呼ぶこともあるが,沖縄のものを,三線と呼ぶことにしたい。琉球から伝来した三味線です。それは,改造されて,日本化します。にしきへびは,使わず,猫や犬の皮が利用されます。撥は,琵琶法師の影響があったでしょうか。一番気になるのが,サワリです。琉球には,サワリはありません。江戸時代三味線を取り入れた,「遊女歌舞伎」が,人気となります。「浄瑠璃」に,三味線を使うようになります。同時に「人形操り」とも結びつく。浄瑠璃は,語り物音楽です。うたでは,長唄とか,ごぜ唄のようなものがあります。日本音楽は,原則個人伝承であるので,歌や語りの伴奏となっている三味線を習うような場合,三味線だけ弾きたいということは,許されません。「津軽三味線」の世界では,このようなことはありません。正座がきついし,右手小指が痛い,勘所の左手の指も痛くなります。三味線の規格は,差異があるものの,各部の名称は統一しています。三味線は,湿気や,極端な温度差に弱いデリケートな楽器といえます。個人伝承での三味線学習という点では,独学ということは認められません。師匠が演奏し,弟子が暗記するのが,一般的な学習方法なのです。三味線を決めた人に習っていない場合,他人の楽譜を見て,勝手に演奏することも,許されません。これは,三味線を含めて邦楽では,音楽を伝承するとともに,人格の伝承も行うべきとの背景があると思われます。具体的には,構えという肉体での構成する規格を身につけることから始まります。「師匠を観察して,芸を盗む」ということにもなるかと思います。
参考文献:まるごと三味線の本(青弓社),はじめての三線(漆畑文彦)