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山形ビエンナーレ2020
『いのちの学校』 音楽ライブ
出演=マヒトゥ・ザ・ピーポー
2020年、でたらめな夏が通り過ぎていく。
コンクリートの上で潰れ干からびているバッタ。窓の外でがなり立てていた蝉は、もう数えられるほどに減った。
駅前もずいぶん変わったよ。新しく立ったビルのガラスに指す午後の光、反射に目を細める。工事の音。二の腕の日焼けの跡。
昨日、安倍さんが首相が辞める会見をした。胸に残った気持ちは風邪のひき始めのような小さな痛みだった。
整理された公園、あのホームレスのじいさんどこに消えたの?
でもきっと何年も時間が経てばこの気持ちだって忘れてしまうだろう。
それでいい?
それでいい時もある。
わたしたちに備わった「忘れる」という能力はわたしたちを救いもするし、同時に同じ過ちを繰り返させる。
記憶。
でもどうしても消えない記憶もある。消えない記憶はタトゥのように体に刻まれ、わたしたちは日々をめくり、
すり傷を増やし、失敗も繰り返し、忘れたり覚えていたり、それぞれの暮らしを続けていく。
生きるということはその記憶の一つ一つに敬意を払うことではないか。ちゃんとお別れが言えて忘れることができたら、
そう思うことがある。
わたしは今回、記憶をおくろう思う。灯籠流しの川をわたしが音楽で作り、募集したどうしても消えない記憶や胸に刺さって抜けない言葉を
送り火のように黄泉に送れたらと思う。
今年は新型コロナウィルスの影響で盆踊りもなかった。わたしは、記憶という見えない亡霊たちと銀河で一番静かな盆踊りをしようと思う。
biennale.tuad....