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マスコミのインタビューが一段落した後、前田は、UFC Japanのプロモーターの坂田晶氏に、試合後のパーティーがあるから出席してほしいと言われた。
会場はどこかと坂田氏に尋ねた前田だが「あれ、どこだったかな」とはぐらかされた挙句に「ちょっとここで待っていてください。ここにいてください」と足止めされた。
なぜ主催者がパーティーの場所を知らないのか……どうも妙だと前田は思っていた。そこにいきなり、至近距離でカメラのフラッシュがたかれた。
眩しいと思って下を向いた瞬間、前田は顔面に大きな衝撃を受けてその場に倒れた。
その際に撮影された写真が『週刊ゴング』の表紙を飾った。つまり、カメラマンはそのシャッターチャンスを待っていたということである。
実は事件の前に、安生が前田にパーティーで殴られた仕返しをするという噂がプロレス関係者とマスコミに流れていたという。
船木のパンクラス事務所にも、大会の前日にその噂が聞こえてきていた。
「明日、あの2人がまた喧嘩するんだなと思うと、すごく気が重くて。自分たちの争いじゃないから止めるわけにもいかないし、嫌だなと。そう思っていましたね」
当日の夕方に会場入りした船木は、すぐに安生の控え室へ行って「本当に前田さんと喧嘩するんですか?」と尋ねた。
すでに覚悟を決めている感じの安生は「はい、やります」と言っただけで、あとは口を閉ざした。もう完全に襲撃する態勢に入っている、と船木は思った。
安生が前田を襲うのは確定事項だ。残る問題は、いつ決行されるのかということだった。
大会が始まる前か、それとも途中の休憩中か、全試合が終わった後か。この3択を思い浮かべる船木は、気が気ではなかった。
大会は何事もなくスタートした。途中に休憩を挟みながら、試合は次々に進行していく。
これはもう試合が終わってからやるんだな、と船木は思った。だが、全試合が終了しても安生は現れない。
会場のバックステージでは、記者が前田を囲んでずっとインタビューをしている。
もしかしたら、直前で安生の気が変わったのかもしれない。今日はこのまま2人がやりあうことはないのかと船木がホッとした次の瞬間、いきなり「ドーン」と音がした。
#プロレス #猪木 #長州力 #前田日明