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青色青光/黄色黄光/赤色赤光/白色白光op.87 (権代敦彦 作曲)
箏・十七絃:中島裕康
阿弥陀経にこうあります。
「池中蓮華、大如車輪。青色青光・黄色黄光・赤色赤光・白色白光、微妙香潔。舎利弗、極楽国土、成就如是。功徳荘厳」
極楽国土には七宝の池があり、その池中には車輪の如く大きな蓮華が。青色の蓮華には青い光が、黄色い蓮華には黄い光が、赤い蓮華には赤い光が、そして白い蓮華には白い光がある。あるがままの光景があり、不自然がないということでしょう。どの蓮華も微妙(みみょう)でよい香を振りまいている。
この香を音にしたいと思った。
音も微妙(みみょう)で、香のように振りまかれた瞬間に、また消えさってゆくものです。曲は青、黄、赤、白の4つの章からなり、それぞれの色と光の蓮華から音の芳香が振りまかれ、人の上に、人と人との隙間に振りそそいでは消え………やがてこの空間に、そして聴き手の心の底に、その残響、残り香が堆積していくことをおもって。阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)にあらわれる箏。絃を奏でる金蔵菩薩は、恰も天楽のハーモニーを増幅し、地の音の香を振りまいているかの如くです。[権代敦彦]
福永千恵子委嘱作品
2018年4月18日
「第2回 中島裕康箏リサイタル-放つ-」より
会場:浜離宮朝日ホール