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第54回(決勝)
東京:内村 良一
熊本;古澤 庸臣
昨年は決勝で原田悟選手に敗れ2位となった内村選手、再チャレンジを果たした今年は、2年連続2回目の出場、弱冠26歳で頂点を目指す。年齢についていうと、平成2年の第38回大会から連続12回出場を果たし、連覇2回を含む優勝6回という未曾有の成績を残した宮崎正裕選手が初優勝した年齢が27歳である。内村選手はその宮崎選手より1歳若い、身長は169cm、決して恵まれた体形とはいえないが、迷いのない心、居付きのない身体、果敢なる攻めは身長での劣勢をはね返して余りある。
対する古澤選手の身長は165cmと、内村選手よりさらに低い。年齢28歳。もともと実力を備えた選手であるが、勝負の巡り合わせに恵まれなかったのか、これまでに目立った活躍はない。しかし本日の古澤選手は、初戦から予想をくつがえす戦いぶりで、堅い守りと思い切りのよい技前を存分に見せ、強豪選手をなぎ倒しての決勝進出である。
戦いは寸分ゆるみない攻防の糸。間一髪を容れない打突。発条仕掛のごとく内村選手の猛攻は、まさに先手必勝を体現した戦いぶりが光る。緒戦にて、とっさに切り込んだ捨て身、大技の面が見事に決まる。
二本目となる。しかし内村選手は守りに転ぜず、さらに攻めの度を加える。古澤選手は、挽回せんと激しく反撃。 熾烈な乱打戦となる。双方に惜しい技幾本か、が、わずか有効に届かず。刻々と詰まりくる分秒。組んずほぐれつの間にての激しい応酬。切先三寸の攻め合いに固唾を呑む。しかし、双方決め技に至らず制限時間となる。内村選手の初優勝なる。
この内村選手の強さは、決して天稟の才だけでないことは試合態度から見て取とることができる。打ち出される一つひとつの技にひたむきさがほとばしり出ており、人並みならぬ努力、精進のあとがうかがいしれる。26歳─若き精進。いま剣道界に新しいヒーローが誕生した。
The 54th All Japan Kendo Championship final
[Red] Ryoichi Uchimura (Tokyo) - [White] Tsuneomi Furusawa (Kumamoto)
今年11月3日に開催される
全日本剣道選手権大会の詳細は
以下の特設サイトをご覧下さい
All Japan Kendo Championship
Special Web Site
www.kendo.or.jp/champ/
財団法人 全日本剣道連盟
All Japan Kendo Federation
www.kendo.or.jp
【協力:株式会社ヘルツ】