[1991] Cadenza ~ Tchaikovsky : Violin concerto

[@ShinBlueSky2010]

チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」はもう聞き飽きてしまって食傷気味なのですが、このヴィクトル・トレチャコーフさんの演奏は別格。今はもうこの演奏しか聞かなくなってしまったほど。 多くのソロ・ヴァイオリニストという方々は当たり前のように繊細さを持ち合わせていて、トレチャコーフさんもその例外ではありません。けれどもこのトレチャコーフさんの演奏には繊細さだけでなく、パワフルなダイナミックさがあって、それはもうやはり「ロシアの大地」が香り立つかのようなチャイコフスキーを存分に感じさせてくれます。当たり前ですがテクニックは完璧で、そのテクニックに溺れることなく存分に「音楽そのもの」を聞かせてくださり本当に嬉しくなってしまいます。 オーケストラはマエストロ・フェドセーエフ率いるモスクワ放送交響楽団で、この1991年当時、最も脂の乗った演奏を聴かせてくれていた頃の演奏会ライヴ録音。私にとっては永久保存盤のディスクです。