米バッファロー大学の研究者の調査によると、統計データや実験を総合した結論としてはSUV vs セダンを正面衝突させるとセダンのドライバーの死亡率はSUVのドライバーの7.6倍。『衝突安全性評価の低いなSUV vs 優秀な評価のセダン』というハンディキャップをつけた場合でも、セダンのドライバーは4.5倍死亡率が高かった。もちろんSUVは重心が高いので緊急回避動作で横転するリスクがあるが、横転で死亡者が出たケースではシートベルトを着用していなかったものがほとんどで、実際はシートベルトを正しくしていればSUVの事故死亡率は他の車種より圧倒的に低くなることがわかっている。しかしこれはあくまで「実際に事故が起こってしまった場合」のみを比較したものであり、未然に防いだ危機がどれだけあったかは考察されていない。低重心構造による機敏なハンドリングや優れたブレーキ性能をもつスポーティなセダンはそもそも事故を回避する能力がSUVより高いため、一概にSUVを選んでおけば絶対安心というわけでもない。どれだけ安全性評価が優秀でも、着座位置が低くて軽量な車ほど衝突事故では物理法則上どうしても不利になり死にやすいということだけ覚えておけば良い。