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風と喧噪( 近代文芸社) 229ページ
今ふたたびの文学ルネッサンス。かくも哀しく凛冽な友愛の形が許される、永遠の青春。
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(あらすじ)
昭和30年代後半、青森。都会から転校してきた会津純一は、大人びた口調、静かな立ち振る舞いで、他の中学生とは一線を画していた。遠い親戚にあたる横山は、教室で子供の時以来の再会をしたとき、会津に理屈のない、根源的な魅力を感じ、惚れこんでしまう。
貧しい捨て子の横山は、中学を卒業して漁師になり、会津は県内屈指の名門高校に進学する。
それから数年後、東京。会津は早大生になり、横山は、会津を追うようにして上京し、高円寺でバーテンをしながら、時には偽の早大生を気取り、会津の経済的援助をかって出る。
詩人を志す会津の才能を信じ、出版者や文章家の家を訪問するが、全く受け入れられない。
会津は、横山が働くバーで知り合った三枝子と暮らし始めるが、同じバーで働くホステスの女とも関係を持ち、大学への足も遠のき始める。大学生活、二人の女、横山との友情、ギャンブル。会津の生活は、詩を書きながら、目に見えない芸術活動の追及だけが幹なって、現実の生活が宙に浮き始める。 そして訪れる壮絶な死。