新築時に外構をセットで進めた方が良い理由

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兵庫・姫路の工務店モリシタ・アット・ホーム

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Күн бұрын

今回は「新築時に外構をセットで進めた方が良い理由」について解説します。
家づくりを考えている方は、まず「どんな家がいいか」「どのくらいの予算でできるのか」といったことに目が向きがちです。その際に「外構工事は後で考えます」という方がいらっしゃいます。この考えも間違いではありませんが、私の考えも知っておいていただきたいです。そこで今回は、新築時に外構をどのように考えればよいかについて解説します。
家づくりを始めると、多くの方が間取りや外観のデザインに関心を持ちます。しかし、私は外構が非常に重要だと考える設計者です。そこで、新築を建てる際に外構工事を同時に進める場合のメリットとデメリットについて整理しておきたいと思います。まず、私自身の話になりますが、私は家を見るのが好きで、新築の家や建築後1年、10年といった経過をよく観察します。その中で気づいたのは、新築時に外構工事をセットで行わない家が意外と多いということです。これにはいくつかの理由があります。まず1つ目に、外構工事は新築工事が終わらないと着手できないことが多いため、外構を後回しにすると工事期間が短縮され、新居への引越しが早まります。例えば、現在賃貸に住んでいる方は1か月分の家賃が浮く可能性がありますし、その分早く住宅ローンの返済を開始できるというメリットがあります。2つ目が、外構工事を後回しにすれば、新築時にかかる初期コストを抑えられます。予算がギリギリの方にとっては大きなメリットです。そして3つ目が、実際に住んでから気付きを得られることです。設計段階では図面や3Dモデルで検討しますが、実際に住んでみて初めて気づくことも多いです。「ここに目隠しが欲しい」など、住んでから具体的なニーズが明確になることがあります。それから外構工事をDIYで行いたい方にとっては、後回しにすることで家族と一緒に作業を楽しむ時間を持てます。例えば、お子さんと一緒に柵を作ったり、石を並べたりといった作業は、家族の思い出作りにもなります。
一方でデメリットもあります。まず、1つ目がプライバシーの確保が難しいことです。外構がないと、道路から家の中が見えやすくなり、プライバシーの問題が生じる場合があります。例えば、南向きの家で履き出し窓が道路側にあると、家の中が丸見えになりがちです。また、玄関が道路に面している場合も同様に、ドアを開けると家の中が見えてしまいます。もう1つ、外構工事を後回しにする場合の問題として、防犯面が挙げられます。フェンスや境界を隔てるものがないと、誰でも敷地内に入ってこられる状態になってしまいます。例えば、家の前の道が狭い場合、車がすれ違う際に敷地に乗り上げられたり、場合によっては切り返しのために敷地が使われたりすることもあります。こうした状況を「お互い様」と大らかに受け入れられる方なら問題ないかもしれませんが、気になる方にとっては不安要素になります。また、小さなお子さんがいる家庭や元気なペットを飼っている場合には、飛び出してしまう危険性もゼロではありません。さらに、敷地や前面道路、隣家との間に高低差がある場合、そこからの落下事故のリスクも考えられます。こういった点は事前に十分考慮する必要があります。
そして、これらの延長で生活面での課題もあります。外構が未完成で敷地の周りが土のままだと、雨が降った際には泥が跳ね、基礎部分が汚れることがあります。特に赤土のような地盤の場合、汚れが目立ちやすく、壁や窓ガラスにも土ぼこりが付着しやすくなります。最近では黒っぽい外壁を採用される方も増えていますが、乾いた土ぼこりが白く目立つケースが少なくありません。また、雑草が生えやすくなり、その結果、虫が発生する可能性もあります。さらに、子どもたちが泥まみれで帰ってきたり、家族が玄関から泥を持ち込んだりして、頻繁に掃除が必要になることもあります。「掃いても掃いても砂まみれ」といった状況は、日々の暮らしを煩雑にしてしまいます。
もう一つの課題として、境界線がはっきりしていないことで近隣トラブルが生じる可能性があります。例えば、仕切りがないために隣家の敷地に入ってしまったり、逆に隣家の方が自分の敷地に入ってきたりすることで、双方に不快な思いをさせる場合があります。また、土ぼこりが風で隣家に飛んだり、雨水が隣家の敷地に流れ込んだりすることで、トラブルの原因になることもあります。特に新しい道路はアスファルトが黒く整っているため、土や砂が目立ちやすく、近隣から「感じが悪い」と言われることもあるかもしれません。
そして、最後に一番お伝えしたいのは、外構がない家では、家全体の外観をおしゃれに仕上げることが難しいという点です。例えば、屋根の形状や窓の配置にこだわったデザインの家でも、外構がないと全体のバランスが欠けてしまい、「なんだか物足りない」印象を与えてしまいます。一方で、シンプルな外観の家でもきちんと外構を整えることで、スタイリッシュに見えることがあります。外構には門柱、門扉、車庫、フェンスなどが含まれますが、これらがバランスよく配置されることで、上質感や高級感が生まれます。また、外構が整うことで、スッキリした住まいになります。
そして何よりも、外構工事を行っているにもかかわらず「そっけない」「寂しい」と感じる家には、共通する点があります。それは植物や緑がないことです。「木の世話なんてできない」「共働きで忙しくて、子どもの世話だけで手一杯です」といった声も理解できます。しかし、小さな木でも良いので植えておいてほしいと思います。木は成長します。子育てが忙しく、木がそれほど大きくならない時期を過ぎて、5年、7年、10年も経てば立派な木になります。その頃には8歳だったお子さんも18歳になります。18歳になったお子さんと「一緒に木を切ろうか」などと話したり、「この木、やっと実がなるようになったね」と喜びを分かち合ったりすることができるかもしれません。こうした時間の経過が生む楽しみは、おじさんになったからこそ実感できるものかもしれません。
私自身、若い頃に家を建てた際には、「木なんて必要ない」と思っていました。しかし、私の母は樹木が好きな人で、いろいろな植物を植えてくれました。当時は「こんなもの…」と思っていましたが、母が私の娘に「この白い花はこういう名前なんだよ」「この雌しべから蜜が出るんだよ」と教え、娘が「本当だ!ばあちゃんすごい!」と喜んでいる姿を見て、今では感謝しています。母が丹精込めて育てた植物に、今では愛着や潤いを感じます。母が「もう私が育てた木は邪魔だろうから切ってしまおうか」と言うと、私は「いやいや、置いておいて」と伝えています。気持ちは変わるものです。だからこそ、若い人にも「とりあえず植えてほしい」と伝えたいです。
また、外構を後回しにする場合、初期コストを抑える目的で行うことが多いですが、後から施工するとかえってコストが増えるケースもあります。例えば、新築時に重機を使って一緒に工事を進めていればコストを抑えられたのに、後から別途重機を入れる必要が出てしまう場合があります。また、新築工事中に外構工事を先に進めておけば、住み始めてから不便が生じることも避けられたかもしれません。具体例として、エアコンの室外機やエコキュートの設置があります。これらを一時的に動かす必要が生じた際、配管にひびが入ったりして修理やガスの入れ替えが必要になることがあります。こうしたトラブルにより、不要なコストが発生することもあります。さらに、後から玄関や車庫にコンクリートを打設したり、石やタイルを敷いたりすると、工事期間中は1~2週間ほど家に出入りしづらくなったり、車が駐車できなくなったりする不便もあります。
こういった点を踏まえ、新築時に外構をセットで行うべきかどうかをよく検討していただきたいと思います。外構は暮らしの便利さや快適さ、家の美しさを大きく左右する重要な部分ですので、慎重に判断してください。しかし「私たちは家を急いで建てたいけれど、外構工事にすぐ回せるお金がないから貯金を待ってから外構を考えたい」とおっしゃる方もいるかもしれません。その場合、私がお伝えしたいのはまず第一に、外構工事のコストは新築時に必ず見通しを立てておいてください。「後でなんとかなるだろう」と思っている方もいますが、実際にはなんとかならないことが多いのです。実際、10年、15年と外構工事をしない家が意外と多くあります。私自身、それを見るたびに「この立派な家を建てたのに、外構がないともったいない」と感じることがあります。住み始めると、何かとお金が必要になるため、なかなか外構に手が回らないというのが現実です。だからこそ、事前に費用の見通しを立てていただきたいと思います。
次に、家の配置も重要です。外構を考えずに家をぎりぎりまで敷地の端に寄せてしまうと、後から境界線にブロックを入れる際に重機が入らず、手作業になりコストがかさむ場合があります。少なくとも、車庫の場所と自転車置き場は計画段階で考えておきましょう。特に、自転車置き場は忘れがちなポイントです。子どもが小さいうちは三輪車程度でも、成長すると普通の自転車が必要になります。4人家族であれば、4台の自転車を置くスペースが必要になるのが一般的です。この点も考慮しておくと後々の暮らしが楽になります。
また、カーポートについても注意が必要です。カーポートを後付けで設置する際に、家の外観が損なわれてしまうことがあります。また、屋根部分が日当たりを遮ってしまい、パッシブ設計の意図が台無しになるケースもあります。このような課題を避けるためにも、家と外構を一体的に考え、計画を立てておくことが大切です。
さらに、エコキュートやエアコンなどの設備は、10年~15年で交換が必要になります。その際、搬入・搬出のスペースを確保できるよう、外構計画を立てておくことが重要です。このような長期的な視点を持つことで、後々のトラブルや追加コストを回避でき、スムーズな生活を続けることができます。
最後にまとめますと、外構工事をすぐに行わなくても問題ありません。ただし、建物の基本設計を行う際に、外構の基本設計も同時に考えることが大切です。その上で、「今回は外構工事を後回しにする」という選択をするのであれば、それは十分に合理的な判断と言えるでしょう。このように計画をきちんと立てておくことで、誰が見ても「カッコいい家」になり、さらに住めば住むほど愛着が湧く家になります。
外構計画を新築時から考慮することで、住まい全体の完成度を高めるだけでなく、後々のロスや後悔を減らすことができます。ぜひこの点を意識し、家づくりを進めていただければと思います。
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#モリシタアットホーム #外構 #外観 #工事 #姫路 #工務店 #注文住宅

Пікірлер: 4
@protng
@protng Күн бұрын
紅葉とかオリーブとか低木植えたい
@oyoyo8817
@oyoyo8817 11 күн бұрын
外構でも、後からできない部分、余計な手間がかかる部分ってあるんですね
@こって牛-s5e
@こって牛-s5e 11 күн бұрын
今はあまり植える方はいらっしゃらないと思いますがうちの庭には楠が植わっています。この木巨木になります。木を植えるなら将来のことを考えてあまり大きく育つ木は避けてください。下手すると40mとかになり絶対に困ります。
@ハマちゃん-c9t
@ハマちゃん-c9t 9 күн бұрын
外構工事は固定資産調査の後にした。建築会社紹介の外構業者の見積もりを貰っていたが、高いのでその設計でネット業者にさせた。植木は自分で植えた。
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