自閉症の画家キリンのサンタロウをモデルに新作に込めた思い【RSKドキュメンタリー】

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Күн бұрын

岡山市北区の池田動物園の人気者、キリンのサンタロウをモデルに絵を描いている男性がいます。
国際コンクールでの受賞歴もある自閉症の画家・石村嘉成さんです。
制作開始から2か月。
一度は完成したかに見えた作品に新たな展開がありました。
独特の色合いで動物を表現します。
自閉症の画家・石村嘉成さん。
新作のモデルにしたのが・・・
「池田動物園に引っ越してきた、サンタロウくんです。可愛いキリンになった。」
この春、高知の動物園から岡山にやってきたキリンのサンタロウです。
全国の動物園を訪れて描きたい動物を探すという石村さん。
サンタロウの表情に特別なものを感じていました。
「今回一番気に行ったのは、キリンです。このキリンの表情は優しい表情です。サンタロウ、オスでした。」
2013年、パリで開かれた国際コンクールで優秀賞を受賞した石村さん。
これまで400点以上の作品を発表してきました。
唯一無二の作風が見る人の心を揺さぶります。
「一生懸命生きなくちゃと思いましたね。」
「自閉症スペクトラムです。うちの息子は嘉くんほど、おしゃべりも出来ないし、コミュニケーションもとりづらいんですけど、活躍されている姿を見ると励みになるというか。」
新作は動物を大胆に配置した鮮烈な印象の作品です。
「これをこうして・・・よしいい感じ。位置関係ばっちり。」
制作開始から2か月。
サンタロウを囲むように池田動物園の仲間たちが描かれた、にぎやかな作品になりました。
この日、石村さんは高知の動物園に向かいました。
「のいち動物公園に行って、サンタロウのお父さんとお母さんの優しい表情を見てみたいです。」
サンタロウの父親や母親はどんな顔をしているんだろう。
石村さんには、いつもそばにいてくれる父親の和徳さんがいます。
でも、母親は心の中で思い続けることしかできません。
「お母さんに褒めてもらいたいっていうのは間違いないと思うんですよ。母親がいるんですよね。」
「よう頑張ったね。大安産。えーそうですか。痛かったぁ。」
母親の有希子さんは不妊治療の末に授かったわが子を誰よりも可愛がりました。
「お誕生日おめでとう。ありがとう。嘉成君。お風呂楽しかったですか。どんなお風呂でした？」
子育てで弱音を吐かなかったのは強い決意からです。
「何がなんでも、私が立派に育てみせる。」
しかし、有希子さんはガンを患い、40歳で帰らぬ人となりました。
石村さんが小学5年生の夏でした。
「時には厳しくお勉強を教えてもらうこととか、とっても厳しいけど、優しいお母さんでした。」
キリンのサンタロウの両親に会いにきた石村さん。
「おった！ついに？あれ一頭しかいない。」
動物園にいたのは、父親のキリンだけ。
母親の姿はありませんでした。
「亡くなったんだって嘉くん。えー。お母さんはちょうど夜、倒れたみたいで、朝職員が行ったら亡くなっていた。かわいそうに。」
翌日、一度は完成したかに見えた作品へ向かい石村さんが筆を動かし始めました。
池田動物園のキリンのサンタロウの両脇に、描き加えられていきます。
「あと二つ、お父さんとお母さんをつけたしたりするのもいい感じがするかもしれない。」
「きのう、何か考えながら見ていた。だから、そうしたかったんじゃないかな。」
新作は石村さんの「家族を思う心」が写し出された作品になりそうです。
(2021年11月3日放送)
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#石村嘉成 #キリン #サンタロウ