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細菌と寄生虫が原因の熱帯魚の病気の際に行う薬浴がなぜ効くのか、っていう疑問をですね、私の疑問ですけど、これを解くべく色々しらべたわけなんであります。
つい先日コリドラスが感染したカラムナリス菌とエロモナス菌については前回と前々回で特集していますが、結局どっちの細菌に感染したかはわかりませんでしたが、ってこのわかないッていうのは、自分には症状だけで自分が何の細菌だか断定できないってことなんですけど、両方の細菌による感染症に効果のありそうな熱帯魚用の薬を使って薬浴したわけです。それならいいですよね、可能性のありそうな両方の細菌感染症に効くっていうんだから。それがこのエルバージュエースってやつなんですけど、この成分はニフルスチレン酸ナトリウム、ニフルスチレン酸ナトリウム、ニフルスチレンって、相当言いにくいですね、ニフルスチレン、ってこんだけ繰り返したら忘れないと思いますが、そういうもので、いわゆる抗菌剤ってことなんですけど、このニフルスチレン酸ナトリウムっていうのは現在、養殖の場合殆どの魚種で使用してはいけないってことを、農林水産省の消費・安全局 畜水産安全管理課のサイトというか「水産用医薬品の使用について」ってタイトルのPDFで言っています。なんででしょうかねえ。
このニフルスチレン酸ナトリウムを成分としたエルバージュは2013年くらいに製造中止になったようなんですが、観賞魚用として販売が再開されたってことなんですけど、ニフルスチレン酸ナトリウムは養殖の場合殆どの魚種で使用不可、っていうことに関係がありそうですね。
調べてみると、水産庁からの指導により、ニフルスチレン酸ナトリウムは平成26年3月31日をもって、日本国内での製造が禁止された、ということですが、販売禁止ではなく、観賞魚に対しては使用に関して規制はされなかったようです。
これはなんとなくというか完全に推測なんですけど、ニフルスチレン酸ナトリウムの毒性が強いかなにかで、食用の魚には使うなって感じの話かな、とか思ったりするわけです。想像です。
じゃあ、養殖淡水魚がエロモナスとかカラムナリス感染症になったらどうするかっていうと、先ほどの農林水産省のPDFには、養殖のこい目魚類に使用できる医薬品としてですね、
エロモナス病には抗菌材のオキソリン酸を経口投与、食わせるわけですね。
カラムナリス病は抗菌材のスルフイソゾールナトリウムを使えといっています。
ここで言うコイ目っていうのは、こい、どじょう、なまず、ふな、ほんもろこ、その他のこい目魚類ってことなんですけど、ざっくりですね、厳密にいえば現在はナマズはナマズ目ですからね。ずいぶん前の情報だとコイ目ナマズ科なんていっていますけどね。ま、それはいいんですけど、養殖ではエルバージュ以外の薬を使っているようなんであります。
さっきから抗菌剤っていっていますけど、この抗菌剤とか抗菌薬の中に抗生物質っていうものが含まれるわけですが、同じようなものなんですけど、抗生物質は微生物が作ったナチュラルな物質っていうのが基本で、それを加工したものも含むようなんですが、抗菌薬の中には完全に人工的に作ったものもあるわけなんであります。
さて、この抗菌剤とか抗生物質っていうのは、どのように熱帯魚に作用するのか、熱帯魚にっていうか、感染症の原因の細菌にですね。これを調べようとしても薬の投与の仕方は沢山あってもどういうふうに作用するのかっていうのはあまり出てこないので、人間の場合はどのように作用するのか、って調べ方をしてみたわけですが、
抗菌薬とは細菌を壊したり、増えるのを抑えたりする薬のことを指すってことですけど、細菌の構造や増えていく仕組みのどこかを邪魔して効果を発揮するということですが、たとえば、代表的な抗菌薬であるペニシリンは細菌の細胞壁の合成を邪魔します。この細胞壁っていうのがポイントで、ヒトの細胞には細胞壁がないってことです。なので、ペニシリンはヒトの細胞に影響を与えず、細菌のみを攻撃することができる、って、へーって感じですね。
この細胞壁っていうのは、細胞膜の外側にある丈夫な被膜っていうことで、植物や菌類、細菌類の細胞にみられる構造であって、動物細胞には存在しないと。ということは、熱帯魚というか魚類全般に細胞壁はないってことなので、同じ理屈というか同じ理由で抗菌剤が熱帯魚の感染症に使う場合も効果がある、そういうことになるかと思います。
ということで、先日使ったエルバージュエースなどの薬が熱帯魚の細菌による感染症にどのように作用するのかっていう疑問については、抗菌剤としての成分が細菌の細胞壁を攻撃して壊すため、というのが答えであり、また、この細胞壁は熱帯魚にはないので細菌の細胞のみが影響する、って感じですね。なんとなく、たどり着きました。
ただし、抗菌薬は他の薬と同様に副作用が出る場合があるということで、人間でも下痢をするなどといったことがありますが、これは病原菌だけではなく、腸内の細菌、俗にいう善玉菌も抗菌薬が攻撃してしまうためってことで、これは熱帯魚が下痢をするかはわかりませんが、熱帯魚自体もそうかもしれませんが、薬浴の場合は水槽内のいわゆる善玉菌というか、有機物分解菌や硝化菌にも影響を与えてしまうことがありそうですので留意しなければならないところかと思います。
この抗菌薬としてのエルバージュエースですけど、使用書をよく見ると使用効果として観賞魚のコイ、フナ、金魚にはエロモナスとカラムナリスって書いてありますけど、帯魚にはカラムナリス病とだけ書いてあって、エロモナスに効くとは書いてなんですね。なんででしょうね。熱帯魚だってコイ科の魚は沢山いますけどね。飼育温度に関係するんですかね、でもそれだったら夏の水温が高くなる時期っていうのが外で飼ってる金魚とか、水温が熱帯魚水槽より高くなることがありますけど、そういった温度ではつかえないとか書いてないとおかしいですからそれもないかもしれませんが、よくわからないところです。
さて、疑問を残しつつ、次に寄生虫の薬浴に関してってことなんですけど、この水槽でというか、リセット前の水槽ですけど、寄生虫の被害を経験したのは推定ですけどギロダクチルスだけなんですけど、2回ありましたが、2回目についても前回と数カ月間があいていたので、その後新しく追加した個体が寄生虫を持ってきたと考えています。
このギロダクチルスは扁形動物っていう比較的原始的な生物なんですけど、メジャーな寄生虫であるイカリムシとかウオジラミっていうのは節足動物で脱皮をしたりするわけで、ちょっと類がちがうものなんですね。
サイズもそういった節足動物系の寄生虫の方が大きくて肉眼で普通に見えるわけです。
ギロダクチルスは0.2㎜とか大きくても1㎜行かないということなんで、発見するのが難しいですが動画をとってモニターで再生すれば確認できます。なので、撮影でもしないかぎりではほとんど見つからないものと思います。
この寄生虫全般に有効であるとされている薬は色々あってですね、そのほとんどがトリクロルホンが成分ということなんですが、こういった薬が巷にない状況です。これについては何回か別の動画で触れていますが、このような状況の中で薬が手に入らないということで、このコリドラス水槽については高濃度塩水浴でギロダクチルスを駆除したわけです。これも別の動画で2回ほど特集しています。
トリクロルホンっていうのは殺虫剤や駆虫薬として魚以外にも広く使われているようですが、熱帯魚用ではリフィッシュやトロピカルNなどがこのトリクロルホンが成分となっているようです。
この成分の効果としては予想した通り非常に素人が理解するのが難しいのですが、コリンエステラーゼ阻害作用によって神経末端のアセチルコリンの濃度を上昇させることで副交感神経を興奮させる、というのが基本となっているようですが、これ以上説明しても自分もよくわからないので簡単にいうと、神経作用によって寄生虫を死滅させる、といった感じです。濃度によっては農薬に指定されていてこの濃度が10パーセント以上になると劇物に指定されるといったもので、こういったこともあって薬浴は魚によくないという方もいると思いますが、否定できないところですかね。
この毒性がよくない、といった方にはプラジカンテルっていう成分のものがあるんですが、このプラジカンテルはドイツの製薬企業バイエルよって開発されたものっていうことで、寄生虫の細胞膜のカルシウムイオン透過性を上昇させることで寄生虫を麻痺させる、といった効果でギロダクチルスなんかも駆除できるわけですが、簡単にいうと外皮細胞膜の障害を起こしたり、細胞の構造が破壊されることで体内物質が出てしまって死滅するってことですね。
人間にも住血吸虫の駆除の時に飲み薬として使いますが、私もアフリカにいた時にこれを飲みましてね、その時はプラジカンテルであるってことは知らないで飲んでました。ビクトリア湖ででっかいナイルパーチとか小さいシクリッドなんかを釣っていたり、ナイル川でラフティングしたりしたので住血吸虫に感染される可能性があるということで、飲んだんですけど、副作用がすごくて大変でしたね。一過性のものでしたけどめまいというか、気持ち悪くて立てなくなりましたね。今となってはいい思い出ですが二度と飲みたくないですね。
ということで、トリクロルホンよりは毒性が低い薬剤というか、全く違う類のようですが、比較的リスクが低いものがプラジカンテルっていうことで、商品としてはPraziProがありますが、海外から輸入しないと手に入らないようなものらしく、日本では値段もかなり高めのようです。ちなみに私はこのPraziProを飲んだわけではないですからね、人間用の薬を飲んだわけですので、って言っておきます。飲む人はいないと思いますが念のためということで。
というわけで、熱帯魚の薬についてカテゴリに分けたうえで何がどのように作用することで効果があるのかってことを調べてまいりましたが、たどり着いたところで、アクアリウム情報メディアサイト「トロピカ」ってサイトにその辺のことが沢山書いてありますので、それを見てくださいってかんじですが、おまえは今まで何をやってるのかって感じですね。まあ、いらない情報かもしれませんが、それより詳細について調べたわけなんダりますが、トロピカのサイトに書いてあることで十分かと思います。このサイトを見たときは、今までなにを一生懸命やってたのかって感じになったわけなんですけど、自分で調べたことは頭に残りますからね、決して無駄ではなかったと言い聞かせているわけなんであります。
最後にですが、調査してよかったこともありましたので共有しますと、埼玉県のページ、県が運営しているものですけど、カラムナリス病と寄生虫の混合感染っていうことがあるって書いていましてですね、それには
ニフルスチレン酸ナトリウム2ppm、メチレンブルー 2ppm、トリクロルホン0.3ppmの3種類の薬剤による混合薬浴が効果的ですって書いてあります。へー、って感じですけど、家庭のアクアリウムでも混合感染症ってあるかもしれませんね。
ちなみにメチレンブルーっていうのは多くの方がなじみのある薬ですが、抗菌剤とは根本的に作用が違うもので、医学生物学的にはオキシドールやイソジンなどと同属の、消毒殺菌剤に分類されるということですが、詳しくはウィキベテアに書いてありますのでそちらをご覧ください、っていいのかそれでって感じですが、メチレンブルーは毒性は低く、魚に使用しても副作用はほとんどないということです。ではまた。