ボルチオキセチン（トリンテリックス）【うつ病に使うSSRI類似の新しい抗うつ薬、精神科医が5分でまとめ】

0:05 はじめに
0:30 ボルチオキセチン（トリンテリックス）とは？
2:55 ボルチオキセチンの実際の使い方
4:32 まとめ
ボルチオキセチン（トリンテリックス）は、SSRIと似て非なる作用を持つ、新しい抗うつ薬です。副作用が出やすい方、他の抗うつ薬SSRIなどで効果が不十分な方などに使用を検討します。
精神科医が要点を約5分の動画にまとめています。
出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長）
こころ診療所吉祥寺駅前　kokoro-kichijo...
府中こころ診療所　fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
（１）はじめに：抗うつ薬ボルチオキセチン（トリンテリックス）
心療内科・精神科の薬。今回は、ボルチオキセチン（トリンテリックス）についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。この心療内科・精神科の薬の動画では、実際に心療内科・精神科で使う薬についてご紹介をしています。今回はSSRIと似た比較的新しい抗うつ薬でありますボルチオキセチン（トリンテリックス）についてやっていきたいと思います。
（２）ボルチオキセチン（トリンテリックス）の概略と分類・作用
では、まずボルチオキセチンとはということで見ていきますけれども、これはSSRIと似て非なる作用を持った抗うつ薬になってきます。副作用や離脱、症状が比較的少ないことを期待される薬になります。効くまでは2から4週かかりまして、初め数日間は、吐き気やお腹の不調が出やすいという特徴があります。
このボルチオキセチンの分類なんですけれども、S-RIMと言われまして、セロトニン再取り込み阻害及びセロトニン受容体調節薬ということになってきます。メインはSSRIと同じ作用、そして補助的なものとして、このセロトニン受容体調整というのが入っています。
1つ目のSSRIの作用ですけれども、これはもうSSRI同様でして、脳内のセロトニンを増やすものになります。うつ病などでは、脳内のセロトニンが不足しているということが原因とされているため、セロトニンを増やすことによってうつの改善を図っていくというものになってきます。
2つはセロトニン受容体調整なんですけれども、これはセロトニンのさまざまな状態に作用しまして、さまざまな脳内物質を増やすなどの調整をするものにあります。これによって副作用を減らすことが期待されるということがあるのとあと、一部の論文では認知機能の改善があったとの報告もあります。
（３）ボルチオキセチン（トリンテリックス）の印象、適応、副作用
全体的な実際の印象なんですけれども、基本的にはSSRIとあまり変わらないです。効くまでに2から4週かかることも含めてあまり変わらない。ただ、効き方がSSRIと一部違うというところがあります。そして、副作用や離脱症状に関しては少なめというのが実感としてもあります。
これはどういう時に適応になるかという時なんですけれども、まずは副作用が出やすい、「SSRIで副作用が出やすい方」に関しては適応になるかと思います。2つ目は「他のSSRIは効果不十分の場合」効果がない場合に少し一部違うというところにおいて効く方が中にはいらっしゃいます。3つ目においては、これはちょっと諸説あるんですけれども、認知機能の改善を期待する場合には、選択肢にはなるんじゃないかと思います。
主な副作用ですけれども、基本的にはSSRIと同じものになります。初期に関しては、吐き気やめまいが出るけれどもを数日で慣れてくるという話。そして急にやめてしまうと、身体が慣れない離脱症状というものが出て、めまい・吐き気などがしばらく出ることがあるということがあります。
（４）ボルチオキセチン（トリンテリックス）の実際の使い方
ただ、このボルチオキセチン（トリンテリックス）の実際の使い方ということを見ていきます。けれども、まず基本的には10ミリグラム1日一回、例えば夕食後などで使っていきます。副作用が出やすい方の場合は、10ミリの0.5錠・5ミリから始める場合があります。服用の初期に関して、吐き気やお腹を下すなどが出ることがありますが、慣れてきますので原則は続けていく、数日で慣れてくることが大半です。一方で、急にイライラするなど、明らかに違和感のある症状が出た場合は中止してください。
そして、原則10ミリで2から4週見ていきます。で効果十分であったり、ちょっと副作用があるという場合は、これ以上は増やさないということになります。一方で副作用はないけど、効果不十分の場合は最大20ミリまで増やすことがあります。
そして増やしたときに副作用がちょっと強く出た場合は、増やす前の量に戻していきます。そして、20ミリまで使っても効果不十分であった場合は、SNRIなど別の抗うつ薬を検討していきます。もしくは補助的に使うアリピプラゾールの少量の追加を検討していきます。
そして、改善した後なんですけれども、改善してからも数カ月はぶり返し・再燃を予防するために同じ量を続けるとされます。その後、安定が続いていれば、徐々に離脱症状に注意しながら減らしていきまして、最終的には0を目指していきます。特に0になる時には、離脱症状というのが目立つ場合があります。めまいなどが目立つ場合があります。基本的には、経過を見て慣らしていくんですけれども、あまりに厳しい場合は薬を再開することで改善を見込みます。
（５）まとめ
今回はボルチオキセチン（トリンテリックス）について見てきました。このボルチオキセチンは、SSRIと似た部分が大きい抗うつ薬でして、主にうつ病・うつ状態に使っていきます。副作用が出やすい時、他のSSRIがあまり効果不十分な場合に使うことが多いとされます。実際の使い方としては、10ミリで始めて2から4週間して効果を見ていって、減らす時は離脱症状に注意しながら、徐々に減らしていくのが大事な薬になってきます。
こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station）
府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695)
#ボルチオキセチン　#トリンテリックス　#抗うつ薬　#うつ病　#うつ状態　
【解説者】
医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎
精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医）
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

[@mayumiogawa4233]

うつ病,ASD障害者手帳2級です｡ 9月頃に水中毒を起こしICUに緊急入院｡10月入って退院しました｡心療内科に報告に行き抗うつ薬を中止｡今日､前の抗うつ薬イフェクサーからトリンテリックスに変わりました｡ 初めて飲むお薬なので不安ですが… ゆっくり治療していこうと思います｡

[@YUKI-pi4sh]

うつ病で精神障害者手帳3級を持っています。トリンテリックスとリーマスを処方されています。 自分の服薬している薬がわかり勉強になりました。

[@user-wo9bf8tu4s]

PMDDのため生理開始前2週間のみ処方されているのですが、2週〜4週間後から効果が出るとされているのにその期間のみ飲んでいて意味あるんでしょうか？

[@dera9757]

んー、効き方の感覚、ジェイゾロフトのような感じなのか、レクサプロのような感じなのか、どうなんでしょう？

[@Dan-ls9nb]

動画ありがとうございます。 数ヶ月前からこの薬のんでやめたら離脱症状でて、再度飲み始めてます。一錠だと吐き気になり、半錠にしても吐き気で、2日に一回でさらに半錠にしてためしています。早く終わりたいこの薬。

[@user-py3mz9xm3p]

四週目でーす。果たして！？

[@mana09078]

眼圧が高めの人は使えませんか？