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SDGsを考える1週間。今回のテーマは・・・ホッと、ひと息つきたい時、最高の癒やしになる「コーヒー」です。おうち時間が増えて、こだわりの豆をひく人も増えているそうです。でも、飲んだ後に必ず出てしまうのが、たくさんの「コーヒーかす」。ごみとして捨てられるはずが、形を変えて大活躍しているんです。
畑で収穫を迎えたのは・・・落花生。そして、顔より大きい鳴門金時。更にトマトやきゅうりも。この野菜たちが立派に育ったのは、なんとコーヒーのおかげなんです。
マヌコーヒー 中澤豪助さん
「コーヒーをお店で抽出して、その“コーヒーかす”の肥料を使って野菜を育てている畑です」
コーヒーを飲むと出てしまうコーヒーかす。肥料に生まれ変わって再利用されているんです。
福岡市のカフェ、マヌコーヒーでは・・・1杯から出るコーヒーかすは、およそ30グラム。3つの店舗から出る量は年間およそ4トンにも上るといいます。
マヌコーヒー クジラ店 山口総司郎さん
「私たちが“コーヒー従事者”として、とんでもない量を産業廃棄物として生んでいる。それに対して問題解決しようとしました」
そこで挑戦したのがコーヒーかすで肥料を作ること。タッグを組んだのは金澤バイオ研究所。土壌問題などの研究を行っています。
金澤バイオ研究所 金澤晋二郎所長
「コーヒーというのは皆さんご存じのように、1回お湯で足して飲むだけでしょ。まだまだいい成分たくさん残っているんです」
コーヒーかすの肥料、一体どのように作られているのでしょうか。米ぬか、かき殻、竹パウダーなどを混ぜ、そして投入するのが、コーヒーかす。最終的には自然発酵でおよそ90度にまで上がります。
金澤バイオ研究所 金澤晋二郎所長
「発酵すると、植物の阻害するものを、この微生物が食べて分解してくれるから、コーヒーが良い物に変わっちゃう。良い有機物にかわる」
もともとコーヒーかすには植物の成長を阻害する成分が入っているそうですが、他の原料を一緒に混ぜることで成分が分解され、土に良い有機物に生まれ変わるんです。
記者
「コーヒーの香りは全然しない」
捨てられるはずだったものから生まれた新たな循環。この肥料を使ってマヌコーヒーは地元企業と連携。地域活性化のために、荒れていた畑を生き返らせ、野菜作りにも取り組んでいます。まさに循環型野菜。収穫された野菜は、コーヒーかすが元いた場所、マヌコーヒーの店頭に戻ってきます。更に、コーヒーかすの肥料でコーヒーの木を栽培。これぞ、究極の循環です。
Q.廃棄される量はどれぐらいになった
マヌコーヒー クジラ店 山口総司郎さん
「(年間4トンの“コーヒーかす”を)廃棄する量はゼロになりました。まだこの循環が完ぺきなモノではなく、少しずつ今から広がっていく大きな輪になっていくものだというふうに信じています」
一杯のコーヒーから生まれるおいしい循環が、少しずつ広がり始めています。(02日18:08)
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